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【アビス】深淵は何を意味していた…!? ネタバレ徹底解説!!

SFコラム
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Japan Sci-Fi ソル Ryo より

ネタバレあり
今回は、深海SF映画の代表格である「アビス」。のちのキャメロン作品(ターミネーター、アバター、タイタニックなど)に大きな影響を及ぼしたとされる本映画に込められたメッセージは何なのか、徹底考察。SF好きの方は必見! いざ、SFの世界へ…!!

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「アビス」の考察 (Ryo)

さて、今日のコラムは……深海のSF映画といえば!
ジェームズ・キャメロン監督、エド・ハリス主演の89年製作の深海SF映画「アビス」です。

本作品はその後のキャメロンに大きな影響を与えた作品と言われています。

作中に出てくる地球外生命体はターミネーター2の液体金属、ここで培われた水中撮影技術はタイタニック、そして平和的な地球外生命体の設定はアバターにもつながっているのです。
高校の頃に創作したストーリーと言われていますが、当時から彼らしい作品の世界観があったんだなと感激ですよね。

また、キャメロンといえばこだわりの強い監督で有名ですよね。
この作品、まだ89年なのでCG技術に頼れない時代です。1日平均18時間の撮影に加え、実際にヘルメットに水をたくさんいれて溺れそうになったキャストや、キャメロン自身も現場に出て溺れかけたりと、撮影や製作において非常に大変であったといいます。

実際に水中で撮影するシーンばかりで、非常にタフな現場だったといいます
The Abyss:(C) 1989 20th Century Studios, Inc.

あらすじは、原子力潜水艦が行方不明となった海中採掘基地へ捜索しに行った作業員たちに、海底での「未知との遭遇」が起こるというシンプルなお話です。
途中核弾頭発射を巡って人間同士で争ったり、命懸けで全世界を守ろうと攻防する作業員たちのストーリーも、非常に見どころのある深海ものの傑作SF映画です。

SFや地球外生命体といえば「宇宙」が一般的なので、ここで「深海」を舞台にした作品はかなり新鮮だったはずです。確かに、宇宙・深海・地底の3つはどれもまだまだ未知な要素が多く、アドベンチャー要素としては最高なのですが、一般的には宇宙が舞台のSFが人気ですよね。

個人的な話ですが、深海ものは結構好きです。地球の海って地上より全然面積が大きいので実際になにか潜んでいる可能性高いですし、時々深海生物と思われる得体のしれないものが浜辺に漂流したりしています。ああいったニュースを見るたびに「実は身近にとんでもない生物がいるのでは!?」と興奮していた中高生時代を思い出し童心に戻れるのです(笑)

さてさて、本作の魅力を、
①深海を舞台にして描く新鮮なSF映画
②平和的な地球外生命体 VS 攻撃的な地球人類
③アビスとは何なのか?

の3点に絞って解説してまいりたいと思います。

これ以降、ネタバレがあるので観ていない方はご注意くださいね(^^)

この神秘的なかんじが好きです^^
The Abyss:(C) 1989 20th Century Studios, Inc.
深海を舞台にして描く新鮮なSF映画

SF好きであればすでにご存じかもしれませんが、深海のSF映画!と聞いて、パッとなにか作品が出てくる方は少ないのではないでしょうか。
せめて「海洋」という大きな括りで「タイタニック」や「ポセイドン」の映画が先に出てくるような気がします。

ただし、この作品は極めてSF的な要素を絡めています。
この液体金属のような地球外生命体は、海底深くに生息したらしいのですが、最近の人類の核の乱用などを機に「人類への一掃計画」をも企てているのです!!
ひぇ~~~😕
(※なお、この辺は140分の公開版と171分の完全版とでラストが異なっています)

The Abyss:(C) 1989 20th Century Studios, Inc.

そんな彼らと真っ向から戦い抜く映画かと思えば、実はそうでもないのです。
むしろ彼らとの攻防戦はほぼ無く、クルーたちの争いにフォーカスが当てられています。

というのも、ボクが面白いなぁと思った点として、「ソ連」がこの映画でいう仮想的にあたる点があげられます。映画は時代をよく捉えていますよね。なにか予想外の惨事が起きると、当時はソ連の仕業だ、とし、その次は、テロリストの仕業だ、とし、時代時代によって「仮想的」が移り変わるのは面白いなと思います。

そんな核をもつ冷戦の敵を警戒するあまり、クルーの中から核弾頭を使おうというメンバーが出てきます。それを必死に止める主人公バッドと離婚相手リンジーやそのほかのメンバー。
むしろそういう意味の「攻防戦」がメインでありますが、こういった第三者視点で見る「人類の内輪もめ」というのは、SF映画の定石であるといえます。
非常時こそ人の本質が現れ、非常時こそ地球人類の団結力が問われるわけです。

尚、深海映画なのですが魚などがまったく描かれていなかったり、6,000mも潜ったら一瞬で水圧で死ぬだろ!といった突込みが激しい映画でもありますが、その辺はご愛敬にしましょう笑
製作陣もキャスト陣も死ぬ気でやっていたわけなので笑

平和的な地球外生命体 VS 攻撃的な地球人類

キャメロンらしい「宇宙人」との対立構造を持ってきたなと思います。
彼らは実に平和的です。大半のSF映画であるような「出現と同時に暴れる強敵」というイメージはまったくなく、むしろ一緒に遊んでいるんじゃないかとも思えるシーンがあります。

ここでキャメロンが伝えたかったのは、おそらく当時の反核運動へのメッセージ、そしてそれに付随して「地球人類は好戦的すぎるだろう」ということかと思います。
地球外生命体でさえ、和平をもって接触してくるのに、地球人類は何千年も共にしていながらいまだに殺戮しあう生き物として「客観的」に映ります。
潜水艦が行方不明になったからといってソ連のせいにして、核攻撃をしようと乱れるありさまはまさに「内輪もめ」以外のなにものでもなく、人類総勢の教訓なわけですね。

結局、発射解除が必要な核爆弾は海底深くに落ちてしまい、それを止めにひたすら深くへ潜水することになったバッド。。。
しかし、着いた頃には既に酸素は底を尽きており、戻ることはできない。片道切符は覚悟の上だったのです。そこで離婚していた奥さんに「愛している」というメッセージを投げて死亡・・・。

バッドがリンジーへ送る感動的メッセージ。大好きなシーンです。
The Abyss:(C) 1989 20th Century Studios, Inc.


うぐぅぅうぅぅぅぅ~~~~~
Don’t wanna close my eyes♫

かと思いきや、なんとこの和平的な地球外生命体が救ってくれるわけです。
しかも神秘的な光と共に深海から出てくるシーンはまさに救世主!!

平和的な宇宙人がいたら、本当に地球人類は結託することができるのか。
そんなことを考えさせられるシーンですね。

アビスとは何なのか?

さて、平和的な彼らなのですが、人類が最近あまりに海を汚しすぎていることから、人類への一掃計画を企てていることが完全版では描かれています(公開版ではカット)。
水を自由にコントロールできる彼らは、巨大津波を発生させて一瞬のうちに地上の文明を消し去ろうとします。
ただし、そこでバッドは、自分たちの過ちや大事にしている愛について語ります。

巨大津波が襲うシーンはかなり緊迫感があります
The Abyss:(C) 1989 20th Century Studios, Inc.

そこで、なんと巨大津波は地上を襲う寸前で止まったのです!!
地球人類は間一髪で危機を逃れるのでした。。。

彼らが片道切符で死ぬはずだったバッドを救ったり、人類一掃計画の津波を止めた理由は・・・!?
地球人類の「愛」を知ったためなのでしょう。

これが長編SF海洋アドベンチャー作品の本作のラストです。
なんだか深くないですか?

地球を汚してきた人類を外敵から救ったのは、地球への愛のわけです。

核兵器や軍事力強化に燃える人類をどこか冷やかに見て、もっと本質的なところをみなさいと説かれているような気分になるエンディングですよね。
映画的なオチとしてはベタなのかもしれませんが、地球人類はきっとこんなことでも起きない限り目が覚めないのだろうなとある意味現実的なメッセージでもあります。
こういうのは好きですね。

最後に。
冒頭のエピグラフでニーチェのとある言葉があります。

深淵(アビス)をのぞくと深淵はあなたを見返す


これはこういった意味なのでしょうか。

深い闇(アビス)をのぞくと、深い愛(アビス)はあなたを見返す

The Abyss:(C) 1989 20th Century Studios, Inc.

ということで、まだご覧なってない方はぜひお試しあれ~!!

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