Amazon独占配信のSF映画トゥモロー・ウォー、タイムトラベルからホワイトスパイクまで徹底考察!つまらない、ひどい、矛盾、SF既視感、という声や評価もありますが、民間人の戦い、エイリアンの姿や設定、ゲーム的展開、家族愛など魅力も山場も盛沢山、ネタバレ解説します!いざ、SFの世界へ…!
トゥモロー・ウォーのネタバレ感想・考察・徹底解説 (Ryo)
さて、本日は最近公開されたばかりのSFタイムトラベル映画『トゥモロー・ウォー』について徹底解説していきます!結構面白かったですよ!!設定に少々無理があるかもしれませんが、これぞハリウッド映画!といった感じで、140分とは思えないテンポの良い展開で、個人的にはかなり大満足でした!!!!
この映画、本来はパラマウント映画によって、昨年2020年12月25日に劇場公開予定だったんですね。新型コロナウィルスの影響で、配給権がアマゾンに売却され、今は、アマゾンプライムビデオにて240を超える国と地域で独占配信中。
アマゾンオリジナルの中では、かなりの人気を誇っているらしく、Amazonの配信サービスの初登場週末の視聴回数が、史上最高の記録を打ち立てた作品!(コメディは除く)
東京都内では、本作に登場するホワイトスパイクを輸送している設定の宣伝トラックが走るくらいですし、なんと続編もさっそく決まっているとのこと。
未知のエイリアンが都内走行中、『トゥモロー・ウォー』輸送トラックが話題に
クリス・プラット『トゥモロー・ウォー』早くも続編が始動 ─ キャストや監督の復帰に向けて準備中
ということで、今日はそんな人気映画を11項目(+3項目)で徹底解説します!!
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トゥモロー・ウォー
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クリプラってなんか安心感あるよね
さて、本作に登場するのは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズや『ジュラシックワールド』シリーズでおなじみクリプラことクリス・プラットです。
僕は『ジュラシックワールド』の印象が強いのですが、彼は独特な「安心感」を思わせる演者だなと思います。肉体的に頼もしいのもあるのですが、表情や雰囲気に少しリラックスしても良いような落ち着きを与えてくれるんですよね。激しい戦闘シーンの時は、観客を楽しませてくれるようにがっつり動いてくれますし、強大な敵を打ち倒すぞ!と感じさせてくれるヒーロー感も兼ね備えた俳優だなと思います。
また、今回、クリス・プラットは製作総指揮にも入っています。
監督のクリス・マッケイが実写映画は初(レゴ・ムービーの実績はあり)だったようですね、ここはクリプラの助言があったのか?という気持ちも笑
クリプラは、マネージャーに絶対この脚本(当時は『ゴースト・ドラフト』)読んだ方が良い!と言われ、読んでみたら、
と感じたらしく、少し暗かった脚本を修正したりしたそうです。
出典:“この映画は全世界のために作った”『トゥモロー・ウォー』クリス・プラット×クリス・マッケイ監督インタビューが公開!
そう語るクリプラの思いが、このストーリーにも表れているような気がします。
父と娘としては、それぞれJ・K・シモンズとイヴォンヌ・ストラホフスキーも出演。
どちらもSF作品に出ていたような顔ぶれのキャスト陣ですね。
あらすじは、こちら。
出典:Amazon Prime Videoより
Amazon.co.jp: トゥモロー・ウォーを観る | Prime Video
タイムパラドックスはどうなってる?歴史改変できる!?
あらすじをみても分かるように、この映画は、タイムトラベルものです。
タイムトラベルとかタイムリープ系って、ハードなSFとソフトなSFで結構世界観が変わりますよね。『インターステラー』や『TENET テネット』のように「未来と過去は一致する」という落ちのものもあれば、「未来と過去が一致しないとヤバいことに」と焦ることになる設定の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいな映画も。また、「過去は変えられる」「未来は変えられる」といったように、「一致していなくても良い」ゆるいタイプのタイムトラベルもあります。
メイキング・オブ・TENET テネット クリストファー・ノーランの制作現場
何度も同じ時間を繰り返すという『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のようなジャンルもあり、意外と幅広い世界です。もう一度見たくなるタイプの『デジャヴ』や中世ヨーロッパに戻って果たして帰れるの?っていうタイムトラベルものの『タイムライン』とかも好きです。
◆転送装置が破壊されて戻れない!?ジュラパと同じ原作者の『タイムライン』ネタバレ考察!
要は、タイムパラドックスがおきてもOKな娯楽系なジャンルと、起きてはならない科学的なジャンルとに分かれます。前者はわりと万人受けするタイプで、後者は細かい設定まで考えたいSFファンには受けるタイプ、といった感じでしょうか。
『ターミネーター』はこういったタイムトラベルとSFを絡めた傑作作品ですが、あれは、未来を変えるために、「過去へ」人を送り込んでいますよね。
しかし、『トゥモローウォー』では、逆なところが好きです。
「未来(30年後の世界)を変える」ために、「過去から」人を送り込んでもらうのです。
あまりこういった類のものはみないので、冒頭から
「お、ナイス設定!!」
といった感じでテンションあがりましたね笑
本編考察の前に、肝心なタイムマシン設定について、一応SF的に矛盾がないか考察してみます。
どうやって未来で創られたかは明かされていませんので、作中の情報から推測してみます。
結論:
★今と未来では別の(時間軸の)世界がある
ということが考えられます。
(C)2021 SKYDANCE PRODUCTIONS, LLC AND PARAMAUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
タイムパラドックス問題はどう解決するのか?
「一致する必要はない」というのがこの映画の設定ですが、仮に「30年前に行って自分を殺す」 「30年後に行って自分と会う」 ことを実際にやったらどうなるのか、ということです。未来の自分がいないことになったり、同じ人間が二人いることになったり、わけわからんことになってしまう。
ここはさらっと解説されていましたが、以下の二つで対策しているようです。
- 転送先の年代では死んでいる人・40歳以上の人(未来に死亡証明書がある人)
- 未来から来る指導員は若い人(現在ではまだ生まれていない人)
ダンも「存在の矛盾を回避するためだろう(to avoid some sort of paradox)」と言っています。
ちょっとここはコメディなのか、面白いですが笑
つまり、タイムパラドックスが起きないように、一応考えられているんですね。
30年前には、自分はいない。
30年後にも、自分はいない。
パラドックスは起きない、というのが一応の論理です。
ただし、これは「観客を納得させるための」一応の理由であって、
より詰めていくとやっぱりおかしなことも発生しえます。
作中で父ダンと娘ミューレが再会しています。
この時、ミューレがダンに「えいや!父ちゃん死んじゃえ!」って言って、
刃物をダンに突き刺したらどうなるのか?
タイムパラドックス的には、謎の状態(BTF的には「宇宙が爆発する!」byドクw)ですが、おそらくこの映画の世界観では、別世界の人間が送り込まれているので、結論、何も起きないという推測ができます。
ミューレの父は、 ミューレの世界にいた父なのです。
そうでなければ、 ミューレが意図的に父親を呼ぶ理由がつきません。
万が一でも、ホワイトスパイクによってダンが殺されたら、未来が変わって自分の性格が変わったり、へたしたら消えたりする!?
という非常に危ない賭けをしていることになってしまうからです。
そんなことするわけないですよね。
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未来から来た若者たちも、自分たちの父親たちを殺したら、どうなるのか、という問いが生まれますが、大してそこを危険視していないようなので、別世界の人間を殺したところでなにも起きない、というのが結論のようです。実際、後半では未来を変えたにも関わらず、未来から送り込まれた女性兵士が存在しているので、別々ということが示唆されています。
なので、結論、『タイムパラドックスは起きない=世界は別にある』というのがこの映画の設定と考えられます。歴史改変は可能、ということです。
テネットなどのような緻密な設定であれば、出来レースのように物語が進行していきますが、この作品はそこまで固くない、ということなのです。タイムトラベルものは、最初、「どっちの世界観の設定なんだろう!?」って思って観ているので、途中からこういう材料で判断していく必要がありますねw
なので、多少はゆるい設定でOK!という方向け、ともいえますが、
それでは上記を踏まえて、さらに疑問解消コーナー。
自由に行き来できないのか?
ここも、作中で少し語られています。
とある女性の質問「戦争の初期段階にジャンプした方がいいのでは?」に対して、「ジャンプリンク(洋上の要塞内にある一時的な転送装置で転送バンドの操作元)が非対応」との答え。つまり、転送できるのは、ジャンプリンクが対応している2051年のみということ。
また、「時間は一方向に流れる川のようなもの」とし、
「リンクは30年離れて浮かぶ二つの舟」という分かりやすい(?)解説をしてくれています。
要は、年代と時間セット、いざGO!!!タイプのドラえもんタイムトラベルではなく、
「舟」として存在している年代しか転送できないよ~ということなのです。
また、転送装置によって設定された時間に自動転送されるので、
任意の時代へ行くことや任意のタイミングでジャンプすること等、
自由に往復することは技術的に不可能なようです。
ちょっと制限があるタイムマシンといった感じですが、
むしろこれくらいの方が、変な想像もしないので、楽に観れますね!
ジャンプリンクをもっと増やないのか?(増やせば戦争初期に行けるのでは?)
これについては、「ありあわせの材料で急造したごく初歩的なワームホール」とのこと。確約できるのは2051年への往復だけということになっています。
つまり、未来の技術でどうにか創ったワームホールでは、
30年前の2021年と往復できるだけで、それ以外の年代では使えないのです。
このへんの設定も「観客を納得させる」ための理由としては、
とてももっともらしく、説明も理解できます。
細かいこと突っ込むシーンがこれ以上ないのは、この映画がタイムトラベルにフォーカスしているわけではないからです。本作の魅力はそこにあります。
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タイムトラベル関係はよく「やばい、戻れないよ!」「未来が変わっちゃうぞ!」みたいな事態を発生させることで、危機感を煽れるという特有の性質を持ちますが、実は今作はそこはあまり関係ありません。
どちらかというと、「制限時間内にミッションを遂行する」要素と「未来の娘を見て感傷的になる」要素のために、タイムトラベルが持ち込まれているのであって、よくよく考えると、決定的な大事な映画要素ではないことがわかります。これもまた、新しい切り口で面白いと思います。
それでは、タイムマシン以外の魅力はどこなのか、探っていきましょう!
前半はデスゲームっぽくて結構コワい
ある日、ラボで働くことを夢見ていたダンは、家族と平穏な日々を送っている中、30年後の未来からきたものたちにより、人類の破滅が近いことを告げられます。
なんと、未来では人口50万人!
今は78億人なので、相当減っていることがわかります。
※なぜカタールワールドカップ会場にどや顔で現れたのかは謎ですが…笑
徴兵適性検査により、7年後に死ぬ予定と告げられたダン。
このメカによって未来がわかるってのも、なんだか近代的なやり方ですが、面白い!
世界各国は、既に精鋭の軍人と物資を送り続けていたものの、犠牲だらけ。
ついには、民間人も強制徴兵の時代なのです。ダンがさっそく選ばれたのは、どうせ近い将来死ぬからって理由なんですかねw(なんつう時代だ!)
ここの、腕にはめる装置けっこう好きです。
デスゲーム系の映画あるあるの代物で、首や腕に爆破装置がついていて、なにか変なことしたら「ドッカンだぞ!」みたいな、あれですw
当然、どうにか外せないかと誰もが考えるでしょう、さすがにそんな生還率の低い未来の戦争に進んでいきたいとは思いませんから。
そこで、なぜかメカや兵器に詳しい父親ジェームズ(J・K・シモンズ)に会う。ここまでは、とても自然な人間心理を描いていて良いなと思います。しかも、父親ということが会話のなかで段々明るみになるのも巧い。ただ、母親の葬儀にも来なかった絶縁関係の父親とあっさり再会し、感傷的になったと思えば、装置は外さずに帰る。。。
うむ!?政府のものとはいえ、あんなにメカ強い父親ならもう少しちゃんと検討しても良いとは思うが…まぁ、父にこれ以上頼るくらいだったら俺が世界変えてやるぜ!というアメリカンドリーム精神なのでしょう。
これはひどい!エラーのせいで突然落下&戦闘開始!
ここからの展開がスゴイ熱いです!!!
というか、この映画、2時間18分あったのか!
最初から濃厚にフルスピードで進んでいくので、一気にみちゃいましたねw
家族に別れをいって出頭するダンですが、
彼のグループはなぜか「座標エラー」により、想定外の場所にワープアウトしてしまいます。
エラーて。。。ひどい!!
おおおおい!!!!!!
しっかりしろや!!!
※gmailのログインエラーみたいな感じとちゃうぞ!!
てか、そもそも予定より早く転送することになった、というから、むしろ危険になることを察知してくれたのかと思えば、もっと危ないやんけ!!!!
って感じですが、まぁ、「ありあわせ」でつくったワームホールなので、完璧ではないのは頷けますし、この方が映画的にも面白いのでOK!!!(笑)
転送前は「政府によって理不尽に移動させられる」みたいな感じなので、政府への反感が増大していき転覆して未来を変えるみたいな物語なのかなと思っていましたが、そんなことはなかったですね。
この転送装置のシーン、前の人から順番に消えていくのが、怖いですね。
「俺の番だ!」と思ったら、空中に吸い込まれ、消える。
いかにも時空転送装置といった感じです。
突然時空が飛んだかと思えば、空から落ちていく!!
ひどい、ひどすぎる!!
これは、損害賠償どころの騒ぎじゃないぞw
「こんなのきいてないぞ!」と叫ぶのはつかの間、ほとんどが落下して死んでいく中、
ダンは天井プールにダイブ!
ラッキー☆
なんとか生き残ったぜ!!
(飛び込みきもちぃ~)
なんだかゲームの世界のような感じがするのも、また良いですね!
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民間人が戦うという怖さが伝わる
この映画のひとつの魅力は、ここから先の「民間人の戦い」にあります。
強制徴兵するくらいに軍人不足という理由もありますが、実は彼らRグループは「研究班」だったのです。なので、あまり軍人らしい人がいません。服もおろか、基礎訓練や知識もほとんどなし。
そんな超民間人!的な人たちが銃を持って、興廃した街中を歩いているシーンは、なんともいえないダークな緊迫感です。ダンは幸い元軍人なので、銃の使い方も分かるし、落ち着きもある。ただ、他の人たちがおそるおそる、慣れない銃を持って警戒しているシーンは、まるで自分たちが転送されたような気分であり、妙な臨場感があるんですよね。
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ちなみに、未来の興廃した土地を見て、チャーリーという陽気な黒人のセリフ、気になりますねえw
これ、ID4のことですよね!?!?
絶対、そうですよねww
ん、それとも、『アイ・アム・レジェンド』という可能性もある!?
(ってかこの映画は、多くのSF映画の既視感ありw)
なかなか現れないエイリアン、どう考えてもじらしていますw
「どんな姿のがみたいんだ?!」
「ん!?今出るとおもっただろ、まだだぜ!」
「はははは、仕方ない、このタイミングでみせてやるよ!」
と、監督たちが言わんばかりに、暗い階段のシーンでようやくお出ましのホワイトスパイク!!
この気持ち悪い造形、結構好きです!!
『エイリアン』シリーズや『オール・ユー・ニード・イズ・キル』に登場するエイリアンにも似ているし、ほかのSF作品やモンスターパニック映画でも見覚えのある顔立ち。そういえば、なんか繁殖してボス(メス?)がいる展開、ちょっとゲーム感っぽい映像も、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』に似ているところがありますね。ま、あの作品に登場する敵ほど斬新で強烈な技は持っていないようですが…。
ただし、移動スピードが早い、鳴き声が不気味(生還者もトラウマになるほど…)、針のようなものを打ち付けてくる攻撃(壁に沢山打ってあるのなんか気味悪い!)、強力な顎と歯、遠くからでも捕まえる触手。ここまでいくと結構オリジナリティありそうですよね。これだけSFがあふれた世界なので、既視感あるのは多少仕方ないでしょう。
なんといっても顔が「きもい!」と思ってしまうような雰囲気を出しており、
これはデザインした方々がきっと楽しい気分で創ったのだろうと予想。
ラボ研究員のミッションは、そもそも研究員たちが死亡(ホワイトスパイクの餌?あれは漬物?)していたため、終わり、代わりにアンプルを持ち出すことに。ここの『アイ・アム・レジェンド』的な、ゾンビ映画のような「出てくるか!?」「うおっ!?」といった緊張する攻防も見ごたえあります。
おぼつかない雰囲気をだす民間人、そしてダンや3度目の戦いになる黒人のドリアンたちの中和作用がちょうどよく、手に汗にぎる展開が続きますが、ちょっと謎なのは、民間人途中から強くないかw
爆撃なんておそらく人生初めてみるであろうに、それから逃げないばかりか、更にホワイトスパイクと真っ向面になって「私が止める!」と言い張る女性。お前、何者なんだw
※なお、この女性はドラマ「24」に出演している模様
いつのまに、そんな格好良くなったんだ!?
そして3度目の転送(ってか3回って可哀想すぎるやろw)のドリアンは、「喉や腹が急所だ、それ以外は狙っても意味ない」的な助言をしますが、そんな情報があるなら、軍関係者さん、転送前に教えてくれや!という感じです笑
未来の方々は、敵のルックスも教えてくらい敵については秘密にしていますが、そんなことをしているから、精鋭軍人たちは壊滅したんじゃないのか!?とも思えてしまう、ちょっと愚かな一面でもあります。。。
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種の生存が最優先ってのが良い
その後、ドミニカ共和国でミューレと会い、自分の娘が大佐であることを知る。
ここは、個人的には「インターステラー」のような錯覚でしたかね。
「娘なのかぁぁ!!!こんな大きくなって!!」という感じのw
クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE
彼女によれば、ダンは交通事故で死ぬとのこと。
最初これを聞いたときは、世界が助かった後で、彼がヒーローに戻れないことに絶望して酒のんだくれ生活になり事故!みたいな、「結局おなじ未来」系かなと少し期待しましたが、前述の通り、これは歴史改変が起きても問題ない世界設定なので、なんでもなかったですねw(考えすぎ)
ミューレと協力して、メスを捕獲し、なんとか1日で毒の開発に成功!(はやすぎ)
というか、敵の毒開発するなら、もう少し人員さけばいいのに!と思ってしまうほど静かな研究室。途中「邪魔すると思った」と1人の男性が言っていますが、人類の存続がかかっているんだから、そんな呑気なこと言わずに総戦力で毒開発すべし!とも思える。
今は、空気読んでいる暇ないぞ!!!
そうそう、個人的にホワイトスパイクの設定が結構良いなと思いました。
生態系として認められている彼らは、オスとメスがいて、「種の生存を最優先」とする生き物なんです。ただ地球侵略したい、とかじゃなくて、種の生存を維持するために、人類や動物と戦っているという、あくまで生態系の一部としての動きをしています。
この手のモンスター映画の中には、こういった背景がなく、敵の情報を知ろうにも、なんか腑に落ちないことがあるのですが、「種の生存が最優先」と断言しているので、腑に落ちやすかったです。要は、人間だって「なんで生きているのか」って学問的に追及したら「種の生存」が遺伝子的に刷り込まれているからであって、生物本来の生きる意味はそこですからね。至極普遍的な設定だと思います。
猛烈なスピードで繁殖するので、どれだけ爆撃しても死なずに、地球全土へ広まってしまったのも、個人的には頷けます。まぁ、「爆撃くらいで死ぬのか!」とも思いましたが、それ以上に繁殖が早くて「焼け石に水」状態だってことがわかります。いやぁ、きもいきもい。
別世界であろうが、娘は娘!
この毒で敵を一掃だ!
と思ったが、時は既に遅し。
大量のオスが攻めてくる!!
ここのシーンも、かなり見ごたえがあります。
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あんな有象無象に現れるホワイトスパイクに対して、絶望しかないでしょ!
人類滅亡!と思わせる終末的な光景。
おそらく、あの洋上要塞が最後の砦なんでしょうね、毒開発研究所も転送装置もあそこにあったことを考えると、超重要機密拠点だったに違いありません。
そのためか、進撃の巨人ばりの三重の壁(これ、絶対みんな思ったよね!?)がありますし、その周辺には機雷を設置するという周到な防御策。ただ、それらを無視してでも、水中を泳いでくるのも驚きであり、そして非常に恐ろしいところです。
※ただし、ここになぜか韓国の旗があるが日本の国旗がない!大概のハリウッド映画なら、興行収入のことを気にして日本を小出しにしてくれると信じていたのだが、30年後は日本も落ちた国だということなのだろうか。監督もクリプラも「日本好き」みたいな発言してくれているのに…
しかし、それすらも突破するホワイトスパイクの人海戦術!!
圧倒的な数!!!
取り囲まれては、なんとか迎撃し、瀕死状態で逃げ。。。
なんとか、落ち着いた!というところで、重傷をおった娘と二人きりに。
いい感じのところで…転送時間になり、娘と別れをいうダン。
この辺もいいですね。ただ「未来の娘と会った」という衝撃だけではなく、
「未来(この世界)の娘と別れる」という衝撃も、なんだか感慨深いところです。
元の世界戻ったら、娘おるからええやん!
とも勿論思えますが、「実際に大きくなった娘がいるが、目の前で死んでしまう」という事象を考えるとなかなか辛いのではないでしょうか。ただ「世界が助かるから良い」「タイムパラドックスは起きないから良い」という理由だけではない、この感動の出会いからの切ない別れ。ここにも本作の魅力がありますね。
本当の盛り上がりはここからだった!
無事に戻り、毒の大量生産によって殲滅をはかるダン。
しかし、転送リンクは、未来でホワイトスパイクに破壊されています。
つまり、未来に送れない!!!
I’ll be backができない~~~泣
Terminator Schwarzenegger I’Ll Be Back
妻と娘と再会し嬉しいものの、複雑な気持ちで未来を待つことになったダン。
ここで映画終わりか~~
ちきしょー!!!
と思ったところ、あれ、まだ終わらない!?!?
なんと、この映画、ここからが第2部だった!!!
すごい、山場もりだくさんやなw
妻と話しながら、ダンはあることに気付きます。
『ホワイトスパイク、彼らはどこから来たのか?』
宇宙から飛来した痕跡はなかったが、彼らが現れるタイミングさえ分かれば。。。
そこで、戦友が「記念品」として持ち帰ったかぎづめを調査し、1000年前からロシアの氷河に埋め込まれており、それが地球の温暖化の影響で解凍されたことを突き止めます。
ここ、冒頭で出た火山マニアの高校生が大活躍!
意外と伏線回収してるのがすごいと思いましたw
そして生物学者であるダンの設定もここでいかされていた!!
やるやん、クリプラ!!!(ダンと製作総指揮という意味でw
ロシアにいけば分かるぞ!と思ったところ、政府は「調査費が出せない」から手伝わないとさ。ま、政府の理不尽さも分からないではないが、こっちは物理的証拠あるんだから信じろや!というのが本音のところw 映画的にそうしないと主人公たちが最終バトルできない口実としては、リアルで良いですね。
※ちなみにこの人(大統領だっけ?)、最後テレビ画面でさりげなく「我々の部隊が頑張ってくれた」的な発言しているw これが政府っていうことなんでしょうな。。。
ダンファミリーはホワイトスパイクと戦う運命だった
ということで、父親ジェームズのプライベートジェット?を使って、いざ進撃!!
父親、一体何者なんだよwww
いろいろやりすぎだろw
実は、ここで面白い構造に気づきます。
30年後では[ダンと娘 VS ホワイトスパイク]だったところ、
現在では[ダンと父 VS ホワイトスパイク]になっているのです。
(C)2021 SKYDANCE PRODUCTIONS, LLC AND PARAMAUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
ダンファミリー、世界救いすぎ!と思いたいところですが、
そういう血筋を引いた家系なのかもしれない。
やっぱり、未来は変えられない、のか。。。
父親の協力もあり、ロシアの氷河(撮影はアイスランドで大変だったらしいですね)に到着し、
メーターの異常を察知し、爆薬で場所を突き止める一行。
なんと、そこには氷に埋もれた宇宙船が!!
※もっと深いところにあると思ったが、意外と浅くあっさり見つかるw
この宇宙船のなかの探索も好奇心マックス!!うほー!!
(こういうの大好き!)
なにかぶらさがっている!と思えば、宇宙船の船長らしきもの。
この辺は、南極と言うこともあり『遊星からの物体X』のデジュビュです。
そして、奥に。。。お、
発見!!
大量のホワイトスパイクがすやすや睡眠中!!
ここで、面白い事実が。どうやら、彼らは「貨物」だったようです。続編ではここが深堀されるらしいですが、別のエイリアンの「貨物」だった彼等は「家畜」か「兵器」か、宇宙船で運搬中だったのです。それが1000年前に地球に落下し、しばらく氷河のなかですやすやおねんねしていた、ということなのです。
ここの設定、なかなか好きで、惚れました!w
「宇宙人がやってきた」はよくありますが、
なんと「別の宇宙人の荷物だった」のです。
無理やり(?)運ばれた彼らにとって、地球の環境は、救世主のようにうつったかもしれませんね。
それにしてもあの宇宙船では、なにがあったのか。
船長だった宇宙人は、どこか別の惑星を侵略しようと、彼等を運んでいたのでしょうか。では、ホワイトスパイクすら別の惑星から持ってきた生き物?そもそも、彼等は地球に興味がなかったのか?などなど、妄想が広がる仕組みなのが、なんとも嬉しいし、『エイリアン』的な展開が気になってしまいますwうぐぅぅぅうぅううう!!
そんなことはおいておいて、こいつらが30年後に暴れるのか!!!
と怒る様子もなく、看護師のごとく淡々と毒を注入していく一行。
と、毒を注入して無事に死んだものはいいものの、そいつが倒れた反動で、ほかのホワイトスパイクたちが起きてしまった!!そりゃ寝ているところ邪魔しちゃあかんよzzz
一気に暴れだし、なんとか抑制するものの、抑えきれずに、
ホワイトスパイクとの戦いが再開!!!
うぎゃー!!!
このへんも非常に緊迫感がありハラハラします!!
まさか、現在でも戦うとは思っていなかったので、嬉しいですよねw
しかし、武器は未来とそんな変わらないのは、ちょっと不思議だなと気付く。
30年後の未来でも同じマシンガンのようなもの使ってましたが、レーザー銃みたいのはないのかなぁ?とか。まぁ、そこは気にしない気にしない!
他の精鋭部隊の犠牲もあり、なんとか宇宙船まるごと緊急爆破!!
すごいド迫力映像てんてこもりで、これぞハリウッド!!というスケール!
素手でも戦うのが、ヒーロー!?
これで一件落着。。。
と思いきや、
なんとメスが生き残っていた!
※こいつが生き延びていたのが、実は30年後に繋がっていて…というターミネーター的絶望世界ではなかったです(何度もいうな!)
Terminator Schwarzenegger I’Ll Be Back
父と息子で銃や素手(笑)で始める決戦!!
※素手はさすがに凄すぎワロタ
ホワイトスパイク、知能レベルは、意外とただのジャケットに反応したり、血を流しただけでそちらに気が向いてしまったり、ちょっと意外なあほっぽい点もある一方、毒薬を刺された触手を自ら切り取ることで死を回避するという頭の良い一面も見せ始めるではないか!!
うむぅ、こいつ、やるのぅ!!!!(ダン父の心の声)
食われそうになったり、雪にまぎれて姿を消したり、ここもなかなか見ごたえあります。
なんとか毒を最後に口に突っ込んで、殺すことに成功!!
CG技術がすごいところもありますが、未来でも雪山でもかなり恐怖感あるクリーチャーという形相で、ホワイトスパイクとの戦いは結構好きです。
意外と明るいシーンや背景のところでの戦いも多くて、満足、満腹。
ようやく父と息子による戦いが終わったところで、実は生きていたチャーリーが参上。
ってか「今度は隠れないぞ」みたいなこといっていたが、隠れていたのか?w
途中、チェーンソーでやっつけるという荒業(あれはコメディ演出なのか?)もみせていたが、
びびってしまったのだろうか。真相は続編で(
ラストは、やっぱり家族愛でほくほく。
ラスト、家族と再会し、本当の意味で「娘を救った」ダン。
そういえば、実は冒頭でダンが娘に言った「誰もがしり込みすることに挑戦しろ!」みたいな言葉、娘は覚えていて未来でダンに向けて言っていましたね。意外と子供でも覚えているんですぞ、有難いお言葉は。
また、「娘のためなら世界を守る!」みたいなことも、未来でも現在でも生きていて、なかなか面白いフレーズを仕込んでいるものだなと感激。
まだ幼い娘を再開するダンの心境は、つらいところもありますね。
未来こうなっていた、ということは言いたいものの、本人にとっては「?」でしょうし。
ダンはこの後、どういう思いで娘の成長を見守るのだろう、と思うと、少し複雑な気持ちではあります。
※ターミネーター的には、必要以上にリスク回避するためにそれが妻と口論となり、結局離婚という運命には抗えない。。。(いい加減にしなさい)
この、強大な敵を倒して家族団結!っていう流れは、ハリウッド映画あるあるな感じですが、やっぱり良いですよね。親子愛が深まる落ちは、いつになっても色あせないカタルシスがあります。90年代のディザスタームービー(アルマゲドン、ID4、ディープ・インパクト等…)も思わせるような展開でもあり、色々な映画のオマージュっぽいところも、SFファンには嬉しいところかもしれないですね。
ということで、以上が『トゥモロー・ウォー』の考察になりますが、かなり王道なハリウッド映画感がある一方、久しく観ていない筋書きのSFであったようにも感じ、138分があっという間のテンポで楽しかったです。迫力もすごいので、せっかくなら映画館で見たかった映画ですね!
制作で相当お金かかってるはずのこの映画を買い取ったアマゾンも、
さすがすぎるとしかいえない。。。!!!!
家でこんな面白い映画が見れるなんて最高ですね!!!
アマゾンにもクリプラにも、今後も期待です!!!!
ということで、またお会いしましょう!!
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今後も日本のSFを盛り上げていきます!!!
コメント
ウィル・スミスが泣くぞっていうシーンは彼のヒット曲でマイアミっていう明るい曲の事を言ってるのだと思います。
なるほど!!
そういう意味だったんですね、知らなかったです( ゚Д゚)
※なお、この女性はドラマ「24」に出演している模様
この自己犠牲女性のノラは、24のCTUの重要人物クロエですよ
顔見ただけで解るほど有名です