2003年公開のマトリックス リローデッド/レボリューションズのネタバレ徹底解説&考察!
三部作の意味は?
アーキテクトとオラクルの目的とは?エージェント・スミスはなぜ生きている?ネオが左のドアを選択したのはなぜ?
レザレクションズ公開前に総復習!
いざ、SFの世界へ…!
マトリックス:リローデッド/レボリューションズ のネタバレ感想・考察・徹底解説 (Ryo)
先週の『マトリックス』考察に続き、今週は『マトリックス リローデッド』と『マトリックス レボリューションズ』を一挙に分かりやすくネタバレ徹底考察します!!
この2作品は、2003年にどちらも公開され、撮影も同時並行で進めていたといいます。『リローデッド』が前編で『レボリューションズ』が後編と捉えても差し支えない構成になっています。3作目から見ても100%理解できません笑
しかし、99年の『マトリックス』が大ヒットしたのもあり、2作目も全世界で7億3500万ドルの興行収入を記録。仮想空間ならではのアクションシーンも相まって、世界的に熱狂していましたよね。
▼衝撃的!第1作の『マトリックス』ネタバレ徹底考察コラムはこちら!!
さて、今回は!!
2作品まとめて、どんな作品だったのか、気になる点なども含めて考察していきます。
とはいえ、非常に難解(特に『リローデッド』w)なので、まずはさっと物語の順序を復習してみましょう。その後、気になる点を徹底解説していきます!
▶▷▶公開前!ザイオン仮想説!『レザレクションズ』のストーリー徹底予想!
リローデッド・レヴォリューションズの1分あらすじ解説!!
・マシン側がザイオンを直接攻撃することが分かる
・ロック司令官「人類殲滅をプログラムされた25万のセンチネルが侵略してくるぞ!!」
・ザイオン民衆:「残り72時間だぞ!!機械軍を迎え撃つぞー!」
↓
・ネオは、オラクルのボディーガードであるセラフに導かれ、オラクルと会話
・オラクル:「人類を救うためには、ネオ、あなたがマトリックスのソースに行くべき。ソースに入るには、キーメイカーが必要よ!」
※ソース=コンピュータ中枢
※キーメイカー=コンピュータ中枢へのパスワード、みたいなものですね!
↓
・直後、エージェント・スミスが大量発生し、ネオが無双モード!!
やっふぉーーーーい!!!!(激しすぎww)
↓
・「キーメイカー」は、メロビンジアンというフランスが好きな男にが捕まっているので、ネオ・トリニティ・モーフィアスは、メロビンジアンへ交渉。しかし失敗!あれ、オラクルのおばさん言っていること違うじゃないかぁ!
※メロビンジアン:「私はお前の前任者たちも見てきた。お前の最後も知っている。」
→これは、終盤で意味が分かる伏線でしたね!
↓
・メロビンジアンの妻であるパーセフォニーが、浮気性の夫の仕返しに、ネオたちにキーメイカーを引き渡す。代わりにネオとパーセフォニーがキス…
↓
・メロビンジアン怒り!彼の手下&ツインズという幽体化能力を持つエージェントを使って、ネオたちと壮絶なバトルへ!しまいには空を猛スピードで飛ぶスーパーマン状態のネオ!!
↓
・ネオは、キーメイカーと共にソースへ繋がるビルへ。
・しかし、ソースはセキュリティが非常に厳しいので、以下の二つが必要
①セキュリティ機能を停止させる為に、発電所を停電させること
②停電時の予備システムを破壊すること
↓
①は、ナイオビ(モーフィアスの元カノ)たちによって破壊
②もミッションコンプリート、、とおもったところで、予備システム破壊グループが現実世界で攻撃を受けて死亡!なーにーぃーーー!!!
※マトリックス世界って、現実世界でプラグ外されたらぽっこり死ぬのがコワいw
↓
・キーメイカー:「こんな時の為に!裏口(バックドア)があるんだ!」
・ネオ:「なんだか知らんが、そこからソースいけるんやな!」
・キーメイカー:「ソーす!」
↓
・しかし、エージェント・スミスが出現し、ネオへ攻撃開始!
・ネオの予知夢で死ぬとされていたトリニティも「もう見てるばっかじゃ嫌わ!」ということで、これを機にマトリックスへ潜入!
↓
・トリニティの力もあり、なんとかネオはソースへ到達。
・しかし、キーメイカーは寸前で死亡!メインフレームへ行ける鍵をネオに預ける!
↓
・ネオはソースからメインフレームへ進み、アーキテクトと名乗るおっちゃんに出会う。
そして、以下の衝撃的真実を知ります。
①ネオは、人類側の「予言された救世主」ではなく、機械側に「プログラムされた救世主」だった。
②ザイオンも、アーキテクトがバグを集めるために意図的につくったもので、これから滅ぶのも計画通り。
③「アノマリー(異常能力者)」はネオで6人目。つまり、これまで6回マトリックスはアップデートしている。
さて、ここで、一旦休憩w
ここまでの流れでの気になる点や考察ポイントを書いてみます。
というより、ここから【レボリューションズ】のあらすじやネタバレも混ぜて、ここからは深堀していこうと思います。
なぜ、エージェント・スミスは生き返っているのか?
“ミスターアンダーソン…フフフ…”
という言葉が耳に残る不思議な魅力があるエージェント・スミス、前作で最後にネオに体を貫かれて死亡したはず。どうして生きているのでしょう?
答えは、
からですね。
まず、そもそもプログラムにはすべて「目的」があります。
「目的」がないものは削除されてしまいます。
これはエージェント・スミス本人が語っていますね。
エージェント・スミスは、今まで「ネオのような反乱分子が暴走しないか」を監視するという目的があったからこそ、マトリックス世界で生き続けることができました。いわゆるセキュリティソフトですね。
その「目的」の存続の為に、エージェント・スミスは、ネオと同等の力を身に着けることで、ネオがマトリックス世界で暴走しないように監視・削除するという「目的」にアップデートされたのです。
これは、アーキテクトが語る「世界の均衡を保つ」という意味でも一致しています。
どのようにネオと同等の力を得るかというと、前作でネオがスミスの体内に入り込む攻撃をするシーンがあります。ここで、エージェント・スミスはネオの「救世主(異常能力者)のコード」を入手していたのです。
これによって、以前は「監視することでマトリックス世界に均衡を保つ」目的だったエージェント・スミスは、自分のコピーを自在につくることで「自分も異常能力を使うことで、マトリックス世界に均衡を保つ」という目的で動くようになったのです。
スミス、ばんざーいいい!!!というわけですね!!
つまり、「削除されないためにはどうしたら!?」という「無目的」状態(=デリートされてしまう未来)を回避するために「暴走ネオに歯止めをかける役割だったらいいだろ?」と勝手にプログラムを書き換えたということです。
このエージェント・スミスがある意味で「自我」を持った証拠として、99年の『マトリックス』では自分のことを「We」と称しているの対して、続編からは「I」と言っています。
しかし、どうしてエージェント・スミスは、事あるごとにネオやトリニティの前に現れるのでしょうか?キーメイカーのシーンだって、どう考えてもネオを殺せばいいのに、トリニティの方に向かってしまっています。
ここで、大事なキーワードとして『エグザイル』という用語が出てきます。
エージェント・スミス自身もエグザイルなので、この単語も復習。
エグザイルって何なのか?削除されないの?
『エグザイル』とは、『放浪者』と訳されています。
これは、「無目的なプログラム」とも表現ができます。
本来、マトリックス世界では「目的」がないものは削除されますが、「無目的」でも存在しているものがあります。アップデートしても消えない、不正プログラム・故障プログラムみたいなものですね。
この『エグザイル』を削除するのが、エージェント・スミスの目的になっているわけです。なので、ネオやトリニティ、オラクルといったメンバーの前に現れるようになります。
ちなみに、以下の登場人物はすべて『エグザイル』に該当します。
- オラクル
- セラフ
- キーメイカー
- メロビンジアン一味(トレインマン等)
- ラーマ
- サティー
途中、ちょっと利害関係がややこしくなるのですが、あくまでエージェント・スミスの目的は、こういったエグザイルたちを削除することだと考えると、分かりやすい構図ですよね。
なので、ネオもトリニティも、本来削除予定の「監視対象」という意味では同列と考えることができます。
キーメイカー保護のシーンでは、トリニティの方が攻撃を仕掛けてきていたので、身の安全を優先してトリニティとの戦いを優先したのではないでしょうか。
メロビンジアンって誰…何だったの?
フランス語をたまに話し始めるこのイケメンプログラムも、また『リローデッド』の世界を複雑にしている要因です笑
彼は、マトリックス内最古のプログラムで、「因果応報」を司るプログラムでした。
後にアーキテクトが語る衝撃的真実の話と結びつくので、そちらで後述しますが、要は、彼は「人間の気持ちが分からない人間の顔をした機械」みたいなイメージですね。すべての因果関係を完璧に構成する機械的な役割を持っていたのですが、後に「選択」という人間的な直感プログラムが加わったことにより、その役割が弱くなったんですね。
なので、彼はネオたちに「選択は幻想」と言うのですが、これは、彼はそのようにプログラムされているからそのような発言をしたのです。
しかし、彼は強大な力を持っているので、様々なエグザイルたちを確保しています。
以下に代表的な3人のエグザイルを紹介!
①キーメイカー=どんな鍵でもつくれるプログラム
彼は、マトリックス内で使えるあらゆる鍵をつくりだすことができるプログラムです。彼が作業している部屋のシーンでは、大量の鍵が壁に掛けてありましたよね。この能力に目を付けたメロビンジアンは彼を監禁していたのです。
②トレインマン=どんな列車も管理できるプログラム
彼は、メロビンジアンと取引したエグザイルをマトリックスへ移動させるプログラムです。彼は、マトリックスとソースの中間に中継地点『モービル・アヴェニュー』をつくります。ここは、いわば、現実世界とマトリックス世界の境目です。
※ちなみに、MOBILは“LIMBO”(キリスト世界での辺獄)のアナグラム。
トレインマンは、ラーマ一家をマトリックス世界へ送ろうとしていたところ、モーフィアスたちに捕まり、逃走しますが、その後、ラーマ一家だけ引き連れてネオを置き去りにします。
一人、駅に残されたネオ、、、ぽつーん。
左いっても右いっても出られない空間。
これは困ったぞ、とおもったら、ちょうどトリニティたちがメロビンジアンと交渉成功した頃で、トリニティが電車に乗ってお迎えに!めでたし!
③ツインズ=幽体化できる最強エージェント
最後に紹介するメロビンジアン手下グループは、この幽霊みたいな化け物。双子のエージェントという設定らしいのですが、全身真っ白でなかなかユニークなデザイン。結構こいつが好きという声も聞きますw メロビンジアンの命令で、逃走したキーメイカーを追いますが、モーフィアスとネオの超絶激しい戦闘により爆風でどこかへ飛んで行っていきましたw
ちなみに、ツインズと戦う高速道路でのバトルシーンは『リローデッド』の中でも印象深いのでは。撮影のために、2.5kmの滑走路をつくったらしいです…とほほ
救世主もプログラムって何!?アーキテクトの目的は?
さて、ようやくアーキテクトのおっちゃん解説に。
上述の通り、アーキテクトは以下の3点を主に暴露します。
①ネオは、人類側の「予言された救世主」ではなく、機械側に「プログラムされた救世主」だった。
②ザイオンも、アーキテクトがバグを集めるために意図的につくったもので、これから滅ぶのも計画通り。
③「アノマリー(異常能力者)」はネオで6人目。つまり、これまで6回マトリックスはアップデートしている。
では、どうしてネオみたいな存在をメインフレームまで誘導するような真似が必要だったのか?
アーキテクトの目的は何なのか?
答えは、
ということです。
アーキテクトの目的は、簡単に言えば「より安心安全な最強マトリックスをつくること」なのです。その為に存在しているアーキテクトもまた、目的ありきのプログラムです。
ここで、おっちゃんが解説していた歴史をみてみます。
マトリックスはバージョンアップを繰り返してきてどうなった?
マトリックスの設計者であるアーキテクトが一番最初につくったマトリックス世界は、完璧すぎました。非常に機械的で美しい反面、人間という感情的な生き物を支配するという意味では失敗でした。
アーキテクト:「ふうぅむ、なんでじゃろう。こんな美しい芸術なのに、どうして人間たちは言う事を聞いてくれないんじゃ…」(髭もじょもじょ)
デウス・エクス・マキナ:「人間たちはエネルギー発生電池なんだから、がっつりリアルっぽい仮想現実にしてくれないと、安心した供給源にならなくて困るぞい。アーキテクトに頑張ってもらわんとな」
そんな状況の中、偶然、アーキテクトは「直感プログラム」を見つけます。
アーキテクト:「フォぉぉぉぉおオオオ!こやつじゃぁぁ!!!フォフォフォ」
本来、人間の心理を探るプログラムである女性(=オラクル)、この存在が解決策を教えてくれることになるのです。
アーキテクト:「ほぅ!なんと、人間には感情が必要じゃったか。そして、その根本は”選択”じゃったのか。なるほど、”選択”OKの世界へ、いざアップデーーーート!」
という感じで、マトリックス世界をアップデートしていきました。
なので、今のマトリックスの父がアーキテクト、母はオラクルといった感じなわけです。
そうして、99%はプログラムを受け入れるようになるのですが、1%だけ欠陥があります。
それがアノマリーです。
救世主登場→ザイオン崩壊→ザイオン再建の無限ループ…
プログラムを拒否する1%=たまにマトリックス世界に気付いて覚醒してしまう異常者、ですね。
今回でいえばネオです。
アーキテクト:「どうしたら100%になるか..ふぅむ。は、待てよ、アノマリーの持つ変則コードを取り入れてアップデートすれば、次回からアノマリー対策できるんちゃうか」
そう考えたアーキテクトの考えは正しかったのです。
アノマリーが持っている救世主コードを集めて、マトリックスというプログラム世界にアップデートを重ねた結果、非常によくできた仮想現実が出来上がっていったというわけです。
この「救世主コードを集める」というのが、「救世主がメインフレームに行く」ことを指します。
アーキテクトからしたら、これで万々歳。
ネオの持つ変則コードを取得してバージョンアップすることができます。
なので、マシン側から考えると、「救世主=マトリックスを最強にするために必要」であり、また、「これまでマトリックスが取り込むことのできなかった感情を取り込むために必要不可欠な存在」でもあるわけですね。
プログラムの世界を完璧にするためにエラー情報の収集が必要という点では、現実のコンピュータでも同じですよね。
そして、アーキテクトは、ネオにとある“選択”を迫ります。
それは、「右のドア」か「左のドア」を選べ、というもの。
※赤と青のピルといい、ネオは常に究極の選択するんですよね
①右のドア:マトリックスのバージョンアップ&ザイオン再建
●救世主(ネオ)がマトリックスに取り込まれる→マトリックス世界はバージョン7となって、より完成された世界になる→マトリックス住民は助かる→電池にされている人間も助かる
●この場合、ザイオンは予定通り滅ぼすが、女16人男7人を選んで再建できる機会が与えられる。
=マトリックスをより完成度の高い世界にすることで、マトリックス住民はどんどん完璧に目覚めることのない「平和」な世界になるので、君たちは幸せに生きることができるのでは?という提案
②左のドア:全人類(マトリックスもザイオンも)滅亡
●救世主(ネオ)がマトリックスに取り込まれることを拒否する→システムが崩壊し、マトリックス住民は死亡→電池にされている人間も死亡
●この場合、ザイオンは予定通り滅ぼし、再建の機会も与えない。
=種族よりも自分や知り合いだけを優先してもいいけど、そんな人間らしくない選択をしたらザイオンもマトリックス世界も全滅するよ。それでもいいなら、こっちを選びなよという提案
※ちなみに、機械側は人間をエネルギーとしていますが、人間電池だけがエネルギー源というわけではなさそうです。アーキテクトは「我々が受け入れるレベルによる」と答えているので、ほかにもエネルギーにできるものがあるか、もしくは少数でも機械が生き残れるなら良いという意味だと考えられます
さて、今までの救世主5人は、いずれも①を選んできました。
まぁ、そうですよね、②を選んだら全人類が滅亡しますから。しかも、①は一見バージョンアップという機械側の都合に見えて、ザイオン再建の機会を与えてくれるというスペシャル特典があります。これだったら、いつかザイオンが反撃することだってできそうという希望がありますので、今までの5人は右の扉を選んだのでしょう。
しかし、ネオはなんと左の扉を選ぶのです。
なぬっ!!
扉を開いた直後、炎の嵐!!
予知夢の通り、落下していく中でエージェント・スミスから心臓を撃ち抜かれるトリニティですが、ネオがスーパーマン並みに駆けつけて救出すると、弾丸を心臓から抜き取り、トリニティ復活!
そんなこんなで、『リローデッド』は終わるのですが、ここまで見ていると、もう人類滅亡前ということがわかりますよね。左の扉を選んだのですから。ネオの選択のせいで人類滅亡?という感じで終わる…
今までの救世主は「個人」ではなく「人類」を選びました。
それが人間たる生物の選択だと思われてきたのです。
しかし、今回のネオは「人類」を選びませんでした。
それはなぜでしょうか?
なぜネオは「人類存続」ではなく「トリニティの愛」を選択した?
その答えは、『レボリューションズ』で明らかになりますが、一言でいうと、
さて、オラクルは「選択」をつかさどるプログラムです。
そして、彼女の「目的」は「”選択”をつくりだすことで、人間の感情を徹底的に把握し、より完成されたマトリックスをつくること」でした。そんな目的のために何度もバージョンアップを見てきたオラクルは、ある時「愛」という人間が持つ直感に目を付けます。そして、今回のヴァージョン6で、トリニティという存在を過去の救世主よりも強くネオと関係性持たせ、ネオに「人類への愛」ではなく「個人への愛」を選択させたのです。
オラクルは、「愛」を目的としたプログラムを発動させた場合、救世主(人類)がどのような”選択”をするのかという、ある意味で彼女の本来の直感プログラム通りの行動をしたのです。
※ちょっと難しいわwww
そして、ネオは、個人への愛=トリニティを救助し、トリニティや彼女の想いのためにザイオン滅亡を阻止しようと、デウス・エクス・マキナと交渉し、結果「人間と機械の共存」の成功に結びつきました。これらはすべて「オラクルの計画(プログラム)」だったのです。
これらを、どこまでアーキテクトが把握していたかは明らかになっていません。
エンディングで、オラクルに対して「危険な賭けをしたな」と言い放っているあたり、少しは察知していたというところでしょうか。確かに、ネオに対しても「今までの救世主は、種としての存続を優先させたが、君の場合はもっと個人的なものを感じる」みたいなことを言っていますからね。
なので、アーキテクトが「左の扉を選ぶかのよ!!ズッコぉ」とビックリしていたかどうかといえば、それも明らかではありませんが、少なくとも「そっち選んだら人類は滅亡するぞ」と思っていたに違いありません。
そう計算していたのに、「共存」という結論に至ったこと、これが少し予想外だったからこそ「危険な賭けをしたな」という言葉が出たのだと推察できます。
※アーキテクトがオラクルの計画を知っていたら「協力ありがとう」みたいなセリフになることでしょう
オラクルの目的は何だった?アーキテクトはOKだった?
オラクルの計画(愛を取り入れたら救世主はどう選択するかを検証するプログラム)は、つまるところ「人間と機械の共存」だったととらえることができます。アーキテクト的価値観では「共存」よりも「ひたすらマトリックス強化→ザイオン滅亡→ザイオン再建→マトリックス強化」の方が機械側に安心安全な世界じゃないか、ということなのですが、オラクルは直感プログラム。
バージョンアップを繰り返すマトリックス世界の人間たちを見て、本来「人間の心理を追及してマトリックス強化に活かす」目的が「人間の心理を追及しているうちに、人間らしくなってしまった」のではないでしょうか。そして、その結果、「感情」「愛」というものが現実世界にもマトリックス世界にも存在していた方が、機械も人間も幸せじゃないか、という結論にいたったのだと考えることができます。
それは、二つの現象を証拠とすることができます。
①暴走したエージェント・スミスを止めることができたのは、過去5人とは異なる「愛の選択」をしたネオだった
バージョンアップを繰り返していくうちにオラクルが「これまではなかった計画」をはじめ、そして、その結果エージェント・スミスが自我をもってエグザイル化してしまったことに、機械側も手を焼いていたのは事実です。
結局、バージョンアップを6回行ったマトリックス世界で、デウス・エクス・マキナですら止められないエージェント・スミスを完成させてしまったわけです。
そして、そのエージェント・スミスを止めることができたのは、アーキテクトでもなければ、メロビンジアンやツインズでもなく、ネオだったのです。
そのネオは「愛」を大事にするという点で、これまでのどの救世主よりも特異だった。つまり、愛や感情を大事にする人間がいるからこそ、機械も安全に生きていくことができる。
機械たちは「人間には愛があった方がいいんだな」と納得したわけですよね。
エージェント・スミスの暴走および打倒は、愛が必要であることを裏付けてしまったのです。
②サティという「無目的」なプログラムの存在を、機械が許した
映画のラスト、オラクルの隣にサティがきます。
サティは、ラーマ一家としてモービル・アヴェニューで登場しますが、目的を持たないエグザイルでした。そのエグザイルは本来バージョンアップ時に削除されるべきなのですが、映画のラストでサティは生きています。勿論、ネオが取り込まれた後のバージョンアップされたマトリックス世界です。
これは、つまり、機械側(アーキテクト)がサティの存在を承認したということになりますよね。そして、サティはオラクルと近い距離にいること、オラクルの言動から、「次の預言者」と捉えることもできます。
そう考えると、機械は「次の預言者(もしくはそれ相応に大事な存在)」として、無目的なプログラムを敢えて残したわけです。無目的なプログラム=愛で動くプログラムです。機械側こそ、愛の存在を大事と捉えたんですね。
そして、そんなサティは「朝焼け」を描く能力を持っていることを考えると、彼女は天気をコントロールできることになります。
天気といえば、マトリックスという歴史で大事なのが「ダークストーム」です。
現実世界では、人間たちのダークストーム作戦なるもののせいで、暗雲が立ち込めています。
もしかすると、サティは、エージェント・スミスやネオのように、超能力を得て、現実世界でも天気を制御するのかもしれません。
そうしたら、太陽光が復活するので、機械はそれでエネルギー利用し、人類は電池エネルギーから解放されるのかもしれない。これこそ「共存」にもなりますよね。
さて、『リローデッド』の考察をしているうちに、レボリューションズに介入していってしまいましたが(笑)、レボリューションズといえば、エージェント・スミスとネオの壮絶なるバトルが印象的です。
あのシーンもなかなか考察や解釈が分かれるらしいので、最後にここだけ。
エージェント・スミスはなぜ負けたのか?
まず、 前述の通り、エージェント・スミスは超能力をパワーアップさせて、デウス・エクス・マキナも手を焼くほどの異常プログラムになっていました。
それは、ベインという現実世界の人間に乗り移って、現実世界に来てしまうほどの強さw
そのベインこそ、機械軍の迎撃部隊をEMPで抹殺した張本人だったのです。
※ちなみに、ベイン=「bane」で、「破滅」「死」という意味。
現実世界のベインはなんとか殺されたものの、マトリックス世界では、オラクルのおばさんまで取り込む!(クッキーとかあめちゃん創っている暇じゃないぞ…)
これで予知能力もゲットもだぜ!と思ったスミスでしたが、実はこれもオラクルの計画。
罠だったんですね。
どうりで、オラクルおばさんが潔いわけです。。!!
ネオとのドラゴンボール並みの激闘の末、オラクルはネオへ、スミスを倒せる隙を与えることで、スミス撲滅に成功します。
※ここが非常にさっくり描かれるので、初見は意味不明ですよねw
それゆえ、他にも解釈が分かれるようです^^
こうして、ネオはトリニティへの愛を、オラクルはサティへの愛を守り抜き、機械も人間も愛を大事にした世界を築くことになるわけですね。
エージェント・スミスが負けたのは、「オラクルがネオを信じた」からであり、「ネオが自分で選択したから」なのです。
スミスの「なぜ戦う?」に対する、ネオの最後のセリフ「選択したからだ」が格好いいお!!
つまり、三部作を総括すると、
- マトリックス=確信(仮想現実だったことを確信していく救世主の物語)
- リローデッド=選択(過去の救世主とは異なる選択をする人類の物語)
- レボリューションズ=信頼・愛情(信頼や愛情が、世界を平和にする機械と人類の物語)
ということではないでしょうか。
こうして考えると、最初からネオとトリニティの関係性もすべて伏線だったんですよね。
ううぅむ!!よく出来ておる!(アーキテクト風)
トリニティといえば、マシン・シティに向かう途中で死んでしまったのは、残念でしたよね。今まで、ネオが死んだと思ったらトリニティがキスして助かって、トリニティが死んだと思ったらネオが超能力心臓マッサージを行って助かって、、、という流れだったので、レボリューションズでも、またトリニティ助かるパターンやろ!と思っていたら、大間違いでしたw泣
既にセンチネルをも機能停止にさせる力を使い話していたネオは、満身創痍。
さすがにトリニティを救う手立ては無し…。くぅ…。
あと、考察コラムになるとついカットされがちな、ザイオン・APU部隊 VS センチネルの戦闘シーンはかなり見ごたえあります。もうこの迫力シーンだけでも『リローデッド』『レボリューションズ』はいいんじゃないかって思ってしまうほど面白いのですが、脳みそがついていけないこと多く、ついつい忘れられがちw
人類破滅寸前のロック司令官たちの戦いは、めちゃ燃えましたw
来年のレザレクションズは、1作目の異なる世界線続編?
さて、こうして映画は終わります。
12月に公開される『レザレクションズ』は、どうやら99年『マトリックス』の続編らしいですね。赤いピルを選んだ世界線が『リローデッド』以降だったので、青いピルを選んだ世界線が描かれるのではないか?と言われています。
The Matrix Resurrections – Official Trailer 1
個人的には、『レボリューションズ』の世界の続きが気になるのですが、、w
機械と人間は今度こそ共存できたのでしょうか。
それとも「マトリックス」世界の中でこそ、人類の平和は永遠に続くのかもしれません。
そんなラストの余韻に浸るのも良いですが、折角正式な続編があるなら、あの続きが気になるところ。
▶▷▶公開前!ザイオン仮想説!『レザレクションズ』のストーリー徹底予想!
さて、まずは来月が楽しみ!
こちらも考察していきたいですね!
それではまた!!!
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