SFホラー・モンスターパニックといえば、映画『ミスト』!衝撃のラストやその後、怪物6体も含めてネタバレ感想・徹底考察&解説!
鬱・後味最悪、などの評価が多いですが、原作者キングも改変は絶賛!アローヘッド計画とは?異世界とは?クリーチャーの正体は?
いざ、SFの世界へ…!
ミスト のネタバレ感想・考察・徹底解説 (Ryo)
さて、本日は2007年公開のSFホラー『ミスト』のネタバレ徹底考察です。
2021年最後のコラムは、この鬱映画代表ですw
(※大晦日だけど、最後の最後まで頑張れ!!という意味で)
「こんなバッドエンドの映画あるのかよ!!」って思ってしまったも多い作品ですよね。
衝撃的なラストが印象深いこの映画、皆さんはお好きでしょうか?
ただのパニック映画と思われがちですが、実は、結構人間の本性とか集団心理も描いているんですよね。そして、あの絶望すぎるオチも、実は結構布石があったんですよね。
本日は、14項目でネタバレ徹底考察します!
- ショーシャンクも!スティーヴン・キング×フランク・ダラボン!
- ラストの意味とは?息子との約束を守ったデヴィッド
- 子供と一緒に助かっていたあの女性。なぜ無事だったのか?
- 『ミスト』は、人間の心理を巧妙に描いた作品だった
- 第1の犠牲者・ノーム VS TENTACLES FROM PLANET X
- 派閥抗争から人間心理を描く:ノートン勢 VS ディビッド勢
- 猛毒のSCORPION FLIES!けど集めたのは主人公…w
- PTEROBUZZARD も実は人間狙いではなかった
- 一番のトラウマ! GRAY WIDOWERS が体内で大量繁殖!!
- 狂信者カーモディ=宗教社会という人間世界を描く
- 怪物は異次元から?アローヘッド計画とは何だったのか?
- カーモディ銃殺は気持ち良すぎ!ARACHINI-LOBSTERも怖し!
- 超巨大モンスター! BEHEMOTHはどうやって倒したのだろうか…
- 本当に「震撼の15分」。その後はどうなったのか?画家に意味?
ショーシャンクも!スティーヴン・キング×フランク・ダラボン!
『ミスト』は、2007年公開の映画ですが、原作は1980年の中編小説『霧』を原作としています。
原作者は、スティーヴン・キングで、監督・脚本はフランク・ダラボンです。
実は、フランク・ダラボンが、キング原作の作品を映画化(内容は改変しているが)しているのは、デビュー作品でもある『ショーシャンクの空に』(1994年)や『グリーンマイル』(1982年)もあり、相性が良い二人ということが分かりますよね。
改変について、キングは実際、「この結末は衝撃。恐ろしい。だがホラー映画を見に行く人々は必ずしもハッピー・エンディングを望んでいるわけではない」と発言している通り、原作ではハッピーエンドだったのものをバッドエンドに改変した映画としても有名です。
Rotten Tomatoでも72%。
こんなイヤミス映画で72%というのは、一定の評価があるということですよね。
テレビシリーズものちにアメリカで公開されています。
(とはいえ、シーズン1で打ち切り?みたいな感じなっていますが)
また、SFホラーといえば、一昔前は『遊星からの物体X』とかだったと思いますが、最近ではまずこの映画!って思う方も多いのではないでしょうか。SFホラーでありながら、サイコホラーであり、モンスターパニックでもあるんですよね。
▼SFホラーの金字塔!やっぱりこの映画が怖い!『遊星からの物体X』徹底考察!
ラストの意味とは?息子との約束を守ったデヴィッド
ということで、早速その絶望感半端ないラストについてですが、これは色々考えさせられますよね。ただのパニックスリラー映画ではなく、「人間心理」をしっかり描いた作品でもあるので、ここまでヒットしているのもあると思うんですよね。
ラストについては色々考察が可能ですが、
もうとにかく最初観たときは、後味の悪さが半端なかったですねww
うおうおうおおぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!
って感じで絶叫ですよw
ただ、よくよく見ると、結構布石はあるんですよ。
やはり一番のポイントは息子との約束を守った、ということではないでしょうか。中盤、デヴィッドは息子ビリーに「怪物に僕を殺させないで」とお願いをされて、約束しています。なので、デヴィッドは、ビリーを怪物に殺させたくなかったわけですよね。
ある意味で、ちゃんと約束を守ったのがデヴィッドだったのです。
また、なんでこんな後味悪いかというと、
結局、動き出すタイミングで動いていれば助かっていたし、
待つべきタイミングで待っていれば助かっていた、
ということから、「わからんもんだなぁ」という気持ちになるからです。
子供と一緒に助かっていたあの女性。なぜ無事だったのか?
特に、集団心中しようと思い、自分の息子含めて他4人を銃殺して、車を出た後。
序盤に子供二人を助けに一人スーパーを出た女性が、軍に助けられてトラックに乗っているのが見えます。これは絶望感増しますよね。いやぁ、ひどすぎる。
女性は「全員地獄に落ちればいい」と言い残したように、ある意味で自分と自分の子供の為にリスクとってチャレンジしたわけです。
しかし、デヴィッドは、途中薬局でけが人の抗生物質を探しに行くくらい、周りの人まで考えてしまった。それゆえ、スーパーに残り、殺し合い、殺されかけることを経験したのに、実は最初に女性と一緒に行動していれば、今頃は救助されていた。。。
そう考えるだけで、あのスーパーにいた地獄の時間はなんだったんだ!
ってなりますよね。
あの女性が助かった理由は明らかになっていませんが、
「タイミングを間違えずに行動すること」
「最後まで希望を持つこと」
といったメッセージゆえに挟まれたシーンということが分かるでしょう。
しかも、デヴィッドのことをびっくりした様子で見ているわけじゃないんですよね。
どこか、憐みというか、「あのとき言ったじゃん」みたいな表情。
「地獄に落ちればいい」って言っていたくらいですから、
ディビッドの状況を見て、自業自得だとでも思っていたのかもしれません。
少なくとも、そこに「ディビッドを後悔させる」くらいの余裕があったのは事実です。
(C)2007 The Weinstein Company.All rights reserved.
『ミスト』は、人間の心理を巧妙に描いた作品だった
さて、いきなりラスト解説しましたが、この映画は終始、人間の心理を描いた作品だなぁと思うことがあります。実際、冒頭から振り返ってみます。
まず、嵐のせいで枯れ木が倒れデヴィッドのボートハウスが壊れてしまうところからこの映画ははじまります。隣人のブレント・ノートンも、そのせいで自分の車が潰されてしまいます。
なにか関係あるのかなーって思いますが、
・窓ガラスが割れた → 終盤で奥さんが死んでしまう理由
・隣人とは表面上は良くしているが仲が悪い(過去に境界線の圏で訴訟トラブルがある) → ノートンと派閥争いになる理由
といった伏線でもあるのです。
序盤でデヴィッドが描いている絵はスティーヴン・キングの長編小説シリーズ『ダーク・タワー』のポスターらしいです。ちなみに、この映画で登場してくるモンスターは『ダーク・タワー』の中間世界というところから出現してきた設定らしいです。実は意外とつながりがあるんですよね。
8歳の息子ビリーを乗せてスーパーマーケットへ移動するデヴィッドとノートン。
この道中、何度も軍の戦車みたいのが通っており、デヴィッドはさりげなく「アローヘッド計画」も口に出しています。
この時は「軍が変な研究しているんだな」という感じでかるく笑っています。
まさか本当に化け物が出てくるなんて思っていないので、この辺の描き方もリアルですよね。
第1の犠牲者・ノーム VS TENTACLES FROM PLANET X
スーパーで買い物していると、ダン・ミラーというおっさんが鼻血をたらして「ジョン・リーがさらわれた!」とか喚きだします。霧の中になにかいるというのです。
同時にサイレンがなりはじめるのですが、この不吉な警報がなかなかまた怖いんですよね。スーパーにいる全員が硬直して「何があったの?」という表情。続けて、霧が押し寄せてくるので、店内はパニック。完全に閉ざされた環境が出来上がってしまうのです。
『ミスト』は、パニックを演出するのにとても工夫されている点が多いですよね。
「警報」「鼻血」だけで、異常事態が発生していることがすぐに分かります。モンスターは意外とすぐに出てこないんですよね。この焦らしプレイがいいですよね。
店の排気口を調べるために、メカニックのマイロン、ジム、ノーム、副店長オリー・ウィークスは、共に倉庫へ。そこで、謎の触手が複数現われて、ノームは血を吸い取られまくった挙句、連れ去れてしまいます。
※濃霧だけにノーム!(
なかなかのトラウマシーンですw
ノームは、「この腰抜け」とか呟いてシャッターを開けます。
マイロンたちも、デヴィッドが必要以上に怖がっているのを見て「黙れ!」と怒り散らす。
しかし、いざ触手がでてきたときに一番「腰抜け」だったのは、マイロンたちでした。
彼らは唖然として、触手にさられてしまいそうなノームを見つめるだけ。
さっきまでの強気の姿勢はどこかへ行ってしまったのです。
これも、よくあることではないでしょうか。
口先だけ勇敢な人でも、いざというときに正反対になる。
人というのは、追い詰められた時にその本性が出るものなんですよね。
スティーヴン・キングは、こういったパニック時の人間心理を描くのが上手なんですよね。
※というか、デヴィッド、ただの画家のくせに勇敢すぎるやろ!!!ww
※あの怪物の名は『TENTACLES FROM PLANET X』
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名前は、ノートンが後で笑い飛ばしながらそういったのが由来です。
SFホラー好きなら誰もが知る『遊星からの物体X』からパクっていますね。
動きが非常に気持ち悪く、ただの触手ではありません。腹側に牙か口かわからないですが、なにかついており、肌に触れてベリっと剥がして血だらけになってしまいます。怖すぎ。
勇敢なる画家デヴィッドによって、肉片だけ切り落とされますが、後にちょっと触れると液状化して消滅しました。
複数あったので、タコのごとく一匹に複数の手がついているのでしょうか。
もしくは、最後に出てきた巨大生物(ベヒーモス)の触手の一部なのでしょうか。
中学生の頃に初めて観た自分は、しばらく悶々と考えてました(笑)
派閥抗争から人間心理を描く:ノートン勢 VS ディビッド勢
次に、人間心理をよく描いている要素として、この後の「派閥抗争」にあります。
触手の件を信用しないノートンは「我々を騙そうとしている」「がっかりしたよ」ということばかりで、まったく相手にしないです。倉庫の血を見ても「細工だ」という始末。
まぁ確かに突然そんなこと言われても、信じない人は一定数いるでしょうね。
実際、そんなSFみたいなことあるかよ!っておもっちゃいますからw
弁護士という「自分の実力で駆け上がってきた」「自分の目だけを信じる」という要素がより大事になる職種では、なおさらかもしれません。この「俺は見た」から色々派閥が生まれるのも、人間心理ですよね。
人は、結局自分が見たものを信じるので、見ていないものにはあれこれ憶測や妄想が飛び交うわけですね。地球が宇宙の中心だと思われていた天動説の時代は、なにがあっても皆そう思っていたわけですし、「見ていないからこそ、妄想が強くなる」というのは真理ですよね。
「霧」だからこそ余計「見えない」が助長され、「見えない敵」感が増す。
これもうまいですよね!
ただ、ノートンのようにかたくなに否定する派もあれば、スーパーの店長であるバド・ブラウンのように、触手の切れ端を見て、デヴィッドに同調するグループも生まれます。
そして、この辺から、狂信者のミセス・カーモディが少しずつ頭角を現していきますw
こうして、人間には派閥が生まれていくプロセスが非常に秀逸に描かれているのです。
猛毒のSCORPION FLIES!けど集めたのは主人公…w
論争の末、ノートンたちは外へ出ることを決めます。こんなところにいる意味はない、というわけですね。そこで、デヴィッドは、外出する1人の男にロープを結びつけてもらいます。ただし、途中、力強く引っ張られたと思えば、突然上向きに!!
怖すぎるw
そしてロープを引っ張っていくと、、
下半身だけが残っている、、!!
もう完全にサイコホラーですよねw
その後、夜になると、店内の光に寄せられれて、二つの怪物が現われます。
一匹目は、サソリ×ハチのような巨大昆虫。
SCORPION FLIESという名前のようです。
1分くらいで即死にいたる強烈な毒針を持っています。
ってか毒針でかすぎる!
これに刺されたサリーというスーパー店員は、あっというまに頬が膨らみ、苦しみながら死亡!
これは残酷すぎる…。
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※ただ、昆虫が飛んでいくシーンは、顔との距離感にやや違和感w CG技術の限界でしょうか。とはいえ、触手はいまみても結構コワいので、よく作ったな―とも思います!
狂信者カモーディは、じっとしていたせいか、襲われなかったですね。
まぁ、サリーもそんな暴れ回ったわけではないですが、襲ってきたと感じて毒を使ったのでしょう。
というか、光に集まっていること明らかに分かるんだから、早く消せばいいのに、みんな黙って見つめているw
特に主人公は更に灯りを増やすという愚行にまで走っていますw
これはちょっとなぁw
PTEROBUZZARD も実は人間狙いではなかった
人間たちを襲いに来たのではない、という意味では、実は、もう一頭の怪物も、あまり直接人間を襲っているわけではないですよね。こいつの名前は、PTEROBUZZARD。こうもりのような飛び方をしますが、あくまで、スコーピオンフライを食べにやってきたようです。
油に火をつけたモップによって焼かれたり、拳銃数発で死んだり、そこまで防御力も高くなさそうです。もう少し、暴れてもらっても良かったですが、どうやら、人間がじっとしていればそんな積極的に襲ってこないモンスターのようですね。『ジュラシックパーク』シリーズに出てきそう。
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そういわれれば、そもそもほとんどの怪物がそんな気もします。スーパーの中にいる人間なんてすぐに食べられるんですから、襲い掛かっても良いような気がしますが、来ないというのも、それが理由なのでしょうか。
※カマキリのような怪物は、嗅覚?かなにかで人を検知しているのでしょう
しっかし、ここでようやく一致報いたのが、オリーによる銃撃ですよね!
ここは、なんだかオリーがイケメンすぎます!!!
州大会?で1位になった経験もあるらしく、射撃の名人オリー。
見事に翼竜を退治したシーンは、かなり頼もしかったですね。
怪物を倒せたのはこれが初でした。
オリ―、ナイスゥゥうぅううううううう!!!!!!!
一番のトラウマ! GRAY WIDOWERS が体内で大量繁殖!!
そして、次に、翼竜に襲われた仲間への医療物資を調達するために、デヴィッドは自ら薬局にいくと提案。仲間たちと共に、薬局へ行くものの、そこで、巨大なクモに遭遇!
なんと、口から出してくる糸によって、肌をも燃やすというチート級の武器を持っている!
“Corrosive web”、つまり「腐食性のある巣」ということらしいですが、腐らせる力があるんですね。これによって、実は多くの人間が巣として捉えられています。
ここはミストで1番のトラウマシーンですよw
クモの名前は、GRAY WIDOWERS。
あのルックスと攻撃方法も勿論ですが、一番は、人間の体を苗床にして、体内で繁殖しているところ。
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黒人のMPが「おれたちのせいだ。。」とか言ってから直後に「あぁ、やつらが動き出した」みたいなことを言います。そして、中からミニクモが大量発生するのです!!
これはまじでイヤだw
この死に方だったら、まじで自殺したいって思えるレベルの怖さです。
意識ある状態で体内にクモが繁殖するって、生き地獄ですよ。
倒れてから無数に出てくるクモを見て、すぐに逃げ出すデヴィッドたちですが、なんと兄さんの為に助けに来た弟がそこで死んでしまいます。
途中、小学校教師のアイリーン・レプラーというおばさんが、バーナーでクモを燃やすシーンは、「勝ったぜ!」って思えるところでしたね。なぜかおばさんは死なない!っていう妄信がありましたw
狂信者カーモディ=宗教社会という人間世界を描く
デヴィッドたちが果敢に戦っている間、ミセス・カーモディはますます勢力拡大中。
「ユダヤ」という名前が出ていたので、ユダヤ教なのか分かりませんが、「神の意志」になぞらえて、人々を扇動していきます。
途中、アマンダがビンタしたり、レプラーが缶を投げつけたりするところは、見ものでしたが、彼女を信じる人々が増えていく過程もまた、人間心理の表象です。
劇中で台詞もありましたが、人は恐怖におちいると、根拠のないことまで信じ始めるといいます。いや、むしろ信じないとメンタルを保っていられないのでしょう。
これは、人間社会の歴史を見ても同じのはず。
あのスーパーを一国と見立てると、国のなかで必ず宗教やそれに近しいものが生まれます。
なぜかというと、国は団結して敵の攻撃から身を守る必要があるからです。
いざというときに、バラバラの国家では、強大な勢力が攻めてきたときに、大変です。
敵ではなくとも、内部で反乱がおきやすい状態ともいえます。
そこで為政者からすれば「宗教」を利用して、国を団結させたいわけですね。
まるで、ミストでいえば「霧」「怪物」が敵であり、それらにベクトルを向けることで、団結を図ったのがカーモディのわけです。
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為政者の観点からも勿論ですが、科学的に説明のつかない不安も、宗教によって解決することが多々あります。日本のように、台風や地震の災害が多い地域では、「神々がお怒りなのだ」と考えたほうが不安が払しょくされます。
「信じる者は救われる」という言葉も、キリスト教にはありますからね。
それと同じで、「理由が分からない謎の現象」が起きたときに、宗教を用いることは、いたって普通なのです。その観点でも、ミストで描かれる「スーパーマーケット」は、まるで一つの社会のようなのです。
怪物は異次元から?アローヘッド計画とは何だったのか?
また、「生贄」や「血」といったワードによって、敵を鎮めようとするのも、見事に扇動者です。なかなかよくできていますよね。
それこそジェサップ二等兵は、可哀そうすぎます。
恋仲だったサリーは死んでしまい、仲間の軍人二人は自殺してしまいます。
彼は、異次元を観察するという「アローヘッド計画」の噂をきいたことがあるのです。
異世界を観測る「窓」だったものが「扉」として繋がってしまったというのです。そこから異世界生物が地球に入ってきてしまったというわけです。
※今でいうモンスターバースシリーズやパシフィックリムシリーズのような設定ですねw
しかし、実は初期段階の企画では、アローヘッド計画によって現実世界と繋がるシーンがあったらしいです。ただ、これがあると「霧」への想像の余地が狭くなるので、カットされたとのこと。なるほど、確かにない方が良いですね。
ジェサップは別になにも悪いことはしていないのですが、「軍」に関係していた人物だとして、ナイフで刺されまくった挙句に生贄にされてしまいます。ここでも、結局起こっている事態は「人と人の醜い争い」なんですよね。巨大カマキリから逃げようともせず、さらわれて死亡。。。
人間こわすぎる!
アローヘッド計画の詳細は特にないですが、ただアメリカってこういう極秘プロジェクトたくさんあると言われているので、本当にこういう研究やってそうw
これもまた、会社組織みたいなものですよね。皆、自分が働いていることが、本当はなにに繋がっているのか知らない、みたいなところですよね。自分たちが一生懸命働いて算出されたお金も、実は最終的にどんなものに使われているか分からないところもあるはず。
そうやって組織の歯車である内に、とんでもないことに加担していることだってあるわけですね。
カーモディ銃殺は気持ち良すぎ!ARACHINI-LOBSTERも怖し!
あの巨大カマキリの名前は、ARACHINI-LOBSTER。2階くらいの高さで、昆虫のような皮をしています。カマキリっぽい手をもって、人をつまみあげます。
※カマキリは、なぜかこういうモンスター映画でほぼ必至といっていいほど登場します
映画で登場した中では、2番目に大きいですよね。
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さて、夜が明けてデヴィッドたちは、脱出しようと仲間たちと動き出しますが、カーモディがちゃんと起きています。まるで一国の主かのごとく、ここから出るなという威圧。それに応じて、信者たちもこっそり起き上がって彼らにナイフを向けます。
息子のビリーを生贄に差し出すように喚くカーモディでしたが、オリーが遂に怒り、射殺!
2発撃ちこみましたが、またしてもイケメンすぎるオリー!!!w
もうここは気持ち良かったですね。正直、「もううるさいわ、カーモディ!」って感じでしたからね。
ようやく出れた一行でしたが、オリー、マイロン、コーネル、バド・ブラウンがアラキニ・ロブスターの餌食に!!オリーあんな格好良かったのにあっさり死亡!残酷!
デヴィッド、アマンダ、ビリー、ダン、アイリーンの計5名が、なんとか車に乗って出発!
ようやく発進できたのをみて、ようやく一息。
この霧が晴れるのか。。。!?
と思いきや、走っても走っても霧は晴れない。。。
超巨大モンスター! BEHEMOTHはどうやって倒したのだろうか…
そして、ようやくドレイトン家に着いたと思えば、奥さんは、糸にまかれて死んでいました。ここにきて、窓が壊れていたために、クモが入ってきたのだろうという伏線回収が行われます。
ラストに登場する出オチモンスターは、ベヒーモス(BEHEMOTH)。
巨大な6本足でドシンドシンと動きます。特に危害は加えてこないですが、とにかくでかいすぎる!!!あれは、米軍でもどうやって倒すのか不明w
いや、これ無理じゃないかww
よくみると、スコーピオンフライと思われる昆虫たちがくっついているよう。
胴体からは触手(前半に出たのとは別?初見とはこいつのかと思ったけど違うっぽいな)が動いています。
6本足という気持ちの悪さもありますが、シルエットを見るだけで、そのおぞましさが伝わってきますよね。インターネットで検索すると全貌もでてきましたが、映画の中でよく見えないのがちょうど怖いですよね。
(C)2007 The Weinstein Company.All rights reserved.
デヴィッドの車はその後ガス欠となり、遂にあのラストシーンへ。。。
ここで一気に作品の好き嫌いが分かれますが、個人的にはありですね。
というより、あんな巨大な怪物とかどんどん見たことのないモンスターが出てきたら、次はどんな得体のしれないものが現れるのかも分からないですよね。
前述の通り、息子が化け物に食われることを思えば、主人公の行動も頷けると思うんですよね。というのも、デヴィッドも平常心のように思えて、かなりパニック続きでもう思考も限界だったはずです。奥さんが死んでいるのをみて、緊張の糸がプツンと切れたかのように泣き始めていたのもそのせいのように思えます。
「自分はなんとかする」といって、4発撃ちこんで、自分も死にたいとばかりに銃を口に入れるデヴィッド。
本当に「震撼の15分」。その後はどうなったのか?画家に意味?
サイレンのような低い音がするので、怪物か?と思い、
「自分を殺せー!!!」
と叫びますが、やってきたのは、、、なんと、戦車でした。
ガ――――――――――――――――――ン(*_*)
しかも、さっきまで歯がたたなかった怪物たちを、簡単に倒し続けています。
そ、そんな、、、
今までは何だったんだ!?!?
ここのシーンは、何度見ても絶望しますよね。
もうきつすぎ。
(と思っていも、見てしまうのだがw)
当時のキャッチコピーで「震撼の15分!」とありましたが、こんなコピーしょっちゅうみるので、どうせまた。。。と思ったら大間違いw
これだけ「震撼の15分」がこれまであったでしょうか。
しかも原作読んでいる人からしたら、なんでこんな展開なんやねんと更に困惑しますよね。
「その後」はどうしたのでしょうか。
悲劇的な経験を糧に生き延びるのでしょうか。
それとも、実の息子をも殺してしまった罪悪感から逃げれずに絶望して自殺するのでしょうか。
ディビッドは、一見「正義のヒーロー」のようで、実はとても弱い人間のようにも見えました。
奥さんや息子を守るため、スーパーの皆を守るために、あくまで強くなっていただけ。
大切な存在がいない今、彼がとる行動とはどんなものでしょうか。
個人的には、ミスト的な展開でいえば自殺するのかなと思いますが、
もうひとつ大事な点として彼は「画家」だったということがあります。
つまり、彼はこの唯一無二の経験をひとつのアートとして後世に残すのではないでしょうか。
彼が画家である設定は、実はここに来て生きるのかもしれません。
さて、そんなラストで有名になった『ミスト』ですが、この「霧に覆われた街」「怪物」という点は、名作ゲームとなる『サイレントヒル』に引き継がれています。
また、テレビシリーズ(Netflixでも見れます)では怪物も増えて作成されるくらい、人気なので、ぜひ興味ある方は見てみましょう!
ということで、映画『ミスト』の解説でしたが、様々な人間心理を描いたSFホラーなんですよね。
ただのパニック映画!というより、恐怖におちいった集団心理を語るような映画。
これがまたヒットした理由なのかもしれませんね!!
ぜひまた見てみてください!!
それではまた!
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