2006年公開のSFタイムスリップ系映画『デジャヴ』をネタバレ感想・評価で徹底考察・解説!
ダグは何度戻った?ストーリーや時間軸に矛盾はある?ラストの「まさか!」の意味は?
複数の伏線、犯人の涙や死体袋の携帯電話、ワニの死体などの疑問も徹底検証します!
いざ、SFの世界へ…!
デジャヴ のネタバレ感想・考察・徹底解説 (Ryo)
本日は、2006年公開のSF・サスペンス映画『デジャヴ』のネタバレ徹底解説!
タイムマシン・タイムループ系が好きな方にはお勧めです!
同じく、タイムスリップものは以下よりぜひ!
21項目で完全解説いたします!
- リドリー・スコットの弟トニーが生み出した隠れ時空系名作
- スノーホワイト(この世界)のルール2点とは
- 徹底考察:ダグは、何回タイムスリップを行ったのか?
- 徹底検証:タイムスリップは既に最低2回行われたワケを解説
- 3回目であることの理由:1回目でクレアが死ぬことは分からない為
- なぜ、ダグはわざわざ事故現場までクレアを連れて行ったのか?
- 伏線多数!留守電、血のタオル、銃、u can save her
- メモを送る前にタイムスリップしないのは何故?
- ラストの「まさか!」の意味は?デジャヴの意味がここにある
- 伏線:クレアの左ピアスが無かった・ダグのベタベタな指紋
- 伏線:クレアからATFへの電話・犯人とクレアの車の違い
- 疑問:冒頭の現場で鳴っていた携帯電話の死体は誰だったのか?
- 徹底考察:謎の無言電話は、誰からの電話だったのか?
- 一番最初、ダグはどのようにスノーホワイトを知ったのか?
- FBI側は、既にタイムスリップが行われた世界だと分かっていた?!
- よくある疑問:未来ダグと現ダグが会ったらどうなるの?
- 徹底考察:犯人オースタッドは、二人のダグを見ているのか?
- オースタッドが流した涙の意味は?彼もデジャヴ経験していた?
- デリー博士たち、今の世界が消滅することに違和感なし?!
- ちょい残念:領域外のゴーグル&サスペンスが長い
- 結論まとめ&『デジャヴ』は物語のルールに基づいていてGood!
リドリー・スコットの弟トニーが生み出した隠れ時空系名作
監督は、トニー・スコット。兄に映画監督のリドリー・スコットがいますね。兄は『ブレードランナー』、『プロメテウス』、『オデッセイ』などSF映画得意ようにみえますが、どうやら今作をみるにトニー・スコットもSFが好きなようですね。『トップガン』が有名ですが。自殺してしまったのが今でも悔やまれます。
プロデューサーはジェリー・ブラッカイマー。『トップガン』、『ブラックホーク・ダウン』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』、『ザ・ロック』などを手掛けるアメリカのビッグプロデューサーです。
ATF捜査官ダグ・カーリンをデンゼル・ワシントン、
爆発の被害者女性クレア・クチヴァーをポーラ・パットン、
FBI捜査官ポール・プライズワーラをヴァル・キルマーが演じています。
自分は中学生の頃に初めて観ましたが、なかなかよく出来た面白い映画だなぁと思っていました!
もう少し有名になっても良い作品だと思っています!
スノーホワイト(この世界)のルール2点とは
さて、今回は難解SF映画なので、まずはルールを把握した上で、気になる点をガンガン解説していこうと思います。
スノーホワイト(白雪姫)を利用したタイムスリップのルール:
①現時点から【4日と6時間前】にしか戻れない(巻き戻し、早送りなどはできない)
②過去に戻ることで生まれる並行世界が分岐すると、本流の世界は消滅する
つまり「過去の違うもう一つの世界を発生させる」ことは出来るが、「この世界の過去を変える」ことは出来ない、ということです。他の世界線として分岐して大元は消える、という意味では、変なことまで考える必要がないので分かりやすいですよね。
運命論的な因果律重視の映画は、どう辻褄があっていくのか考える必要があるので、考察は結構大変です汗
分岐型の方が「未来が変わっちゃう!」とか「親殺しのパラドックス」とか考える必要がありませんので、考察もしやすい印象です。
先にこの考察コラムで分かる結論4点を明示します。
結論①:ダグは最低2回のタイムスリップを過去に行っている(映画のタイムスリップは3回目)
結論②:ダグはこれまでと別の未来を創ろうと、クレアをフェリーまで連れて行った
結論③:冒頭で携帯電話が鳴っていた死体は、ダグではなく、一般人
結論④:謎の無言電話は誰からかけられたものか不明
それでは早速解説にはいっていきます。
徹底考察:ダグは、何回タイムスリップを行ったのか?
一番気になるのは、ダグが劇中で呟く「あれ、過去に戻るの2回目?」という発言です。
これによって、物語のテーマが大きく変わりますからね。
では、ダグは何度過去に戻っているのかを考えてみます。
結論、今回で少なくとも3回目(100回しているかもしれないが)のタイムスリップであることは分かっています。
①世界線AにいたダグAが過去(世界線B)に戻って爆破を止めようと戻る
※ルール②に則って世界線Aは消滅
②世界線Bに戻ったダグAは爆破阻止に失敗して死亡。ただし世界線BにいるダグBが登場し、ダグBは過去(世界線C)にメモを送ったり、自分自身が戻って爆破を止めようとする
※ルール②に則って世界線Bは消滅
③世界線Cに戻ったダグBは爆破阻止に失敗して死亡。ただし世界線CにいるダグCが登場し(=映画冒頭)、ダグCは過去(世界線D)にメモを送ったり、自分自身が戻って爆破を止めることに成功する(=映画後半)
※ルール②に則って世界線Cは消滅
本作品が見られている映像は、上記でいう③であり、世界線は少なくとも4つ目(世界線D)になります。
少なくとも、なので、本当は100回くらい試している可能性だってあり得ます。
ここで、疑問があるはずです。
③があるという証拠はあるのか?ということです。
徹底検証:タイムスリップは既に最低2回行われたワケを解説
シンプルに①②だけであり、映画は②のことを扱っていた、という可能性もあるじゃないか(=ダグがタイムスリップしたのは過去に1回しかなかった可能性は無いの?)、と思いますよね。
しかし、そうすると都合が合わなくなることがあります。
なぜなら、
・クレア・クチヴァーが事件に巻き込まれたのは、ダグが過去にメモを送ったことが原因であるから
です。
この順序が大事です。
『爆破を止める為に、過去のダグ自身宛にメモを送った』→『ラリーがそのメモを見てしまった』→『犯人(キャロル・オースタッド)はラリー銃殺の際に車を取り換える必要が出た』という順序です。
その結果、『クレアが殺された』ということは、メモを送らない限りクレアが殺されることはありません。
3回目であることの理由:1回目でクレアが死ぬことは分からない為
つまり、
タイムスリップ1回目(世界線A⇒世界線B)では、
過去のダグ自身にメモを送って爆破阻止するつもりだったが、
ラリーがそのメモを見てしまい銃殺される
&
クレアが車を盗まれて犯人アジトへ連行されて焼殺される
&
(おそらく)爆破でダグ死亡、
という失敗だったことがわかります。
タイムスリップ2回目 (世界線B⇒世界線C) では、
今度はダグ自身が過去に戻って爆破阻止&クレア救出をするつもりだったが、
同じくラリーはメモが原因で銃殺される
&
ダグはクレアを助けるがクレア宅に置いていったところを犯人が侵入し焼殺される
&
(おそらく) 爆破でダグ死亡、
という失敗だったことがわかります。
もしタイムスリップを1回しか行っていない場合、その1回目でクレアが拉致されることや犯人がアジトへ向かうことなど分かるはずがないので、タイムスリップ直後の病院から敵アジトへ突っ込んでクレアを救おうという行動はあり得ないことになります。そもそもこの時はクレアは死んでいないわけですから。
2回目のタイムスリップの時点では、クレアが拉致されて死亡することを予測していたからこそクレアを病院から直行で助けにいったわけですね。まぁ結局死んでしまったわけですが。
これが、映画のタイムスリップは最低でも3回目、という証拠になります。
結論①:ダグは最低2回のタイムスリップを過去に行っている(映画のタイムスリップは3回目)
出典:デジャヴ : 作品情報 – 映画.com
なぜ、ダグはわざわざ事故現場までクレアを連れて行ったのか?
そして、ようやくタイムスリップ3回目(映画後半: 世界線C⇒世界線D )にて、
ダグは過去の自分が行うことと別の行動をとって爆破阻止に成功しました。
今までと別の行動というのが、
【クレアをフェリー現場まで一緒に連れていく】
という行動でした。
クレアの家にいってベスの留守電を聞くくらいまでは前回と一緒。
しかし、この後が、違ったのです。
実はここからがこの映画の一番面白いところ。
なぜ、ダグはわざわざ事故現場までクレアを連れて行ったのか?
それは、ひとつ前の世界線では、一度クレアを助けたにも関わらず、クレアの家に怪我人のクレアを置いていった結果、犯人がクレアの家に侵入して殺したのだろう、ということをダグが理解したからです。
この事実は、観客もこの時になって気づくという秀逸な伏線回収!
それに気づいたのは、クレア宅の様々なものが自分が見た過去と同じだったからです。
伏線多数!留守電、血のタオル、銃、u can save her
伏線は、以下のようなものです。
・クレアへ留守電メッセージが入る
・クレアの家の冷蔵庫にあるマグネットを”u can save her”にする
・クレアの家にあった血だらけのタオル、水の入ったコップ、机の上に置いてある銃
これらを見て、ダグは思ったわけです。
「あれ、ここまでひとつ前の過去と同じやん。ってことは、このまま俺がやろうとすることは過去の世界線と同じ結末になるんやないのか?」
「もしかして、クレアが焼かれて死んでいたのは、この後犯人がクレアの家に来るからとちゃうか?」
といった感じですね。
結論②:ダグはこれまでと別の未来を創ろうと、クレアをフェリーまで連れて行った
ターミネーター的な運命論の世界では、結局同じような未来になるはず。
この映画では「ダグ、気づいたのはいいぞ!けどそれで結局クレアが死んだらやっぱり同じ運命になるぞ?」と観客がハラハラすることができるわけです。
ある意味、これでラストやっぱりクレアもダグも死んでいたら「やっぱり運命は変わらないのかぁ」という気持ちになりますが、それもそれであり得ない展開じゃない世界観のところが、この映画のGood Pointだと思います。
犯人も「神の運命だ!」とか言っているので、そんな予兆もあるのが最高ですね!
メモを送る前にタイムスリップしないのは何故?
そして、ここまで考えると、こんな疑問も出てきます。
そもそも、ダグが犯人はオースタッドだと分かった時点で、メモを送るもっと前に戻って犯人の身柄を事前に拘束しちぇえばいいじゃん!
しかし、ルール①があります。
これがまたよく出来ているなぁと思います。
今回の白雪姫(タイムウィンドウ)では、データ許容量の問題で【現時点から4日半前】にしか戻れません。
つまり、戻りたいタイミングが【1月1日0:00】だとしたら、+4日半の【1月5日 6:00】にならないとピンポイントで戻れません。
何を意味するかというと、犯人が分かるタイミングまで待ってから戻ろうとすると、もう事件直前になってしまう、というところが味噌なんです。
自由に戻りたいタイミングに戻れます!という映画だと、こういう設定は度外視するので、関係ないのですが、このスノーホワイトには【現時点から4日半前】という設定があることで、よりリアルにハラハラすることになっているのです。
うまいルールを考えたもんだなぁと思います。
ラストの「まさか!」の意味は?デジャヴの意味がここにある
この映画の更に斬新で面白い点は、既に消滅してしまった別の世界線で経験した同一人物の記憶は、今の世界線で【デジャヴ】として感じることがある、という設定。
ルール③:異なる世界線の自分が経験した記憶が、本世界でうっすら蘇ることがある(デジャヴ)
ここは論理的というよりは、ややロマンティックに走っているのですが、実際にこの世界でも感じるデジャヴ経験をこのように活かしているのは、タイムスリップものでこの映画くらいでは?
なので、ラストシーンで何も知らない世界線のダグがクレアと再会したときに「まさか!」と言っているのは、どこかで会ったような気もするなぁ~ということなのです。
イケてるエンディングだと思いますよ。
ついでに、冒頭からダグが妙にクレアについて執着して調査しているのも気になりますよね。
これも、ダグがクレアの死体を観たときに、デジャヴ現象を感じたからこそだと思われます。
ちなみに、過去にタイムスリップしたとされる伏線(上記の流れを補強する要素)は、他にもいくつかあります。
出典:デジャヴ|MOVIE WALKER PRESS
伏線:クレアの左ピアスが無かった・ダグのベタベタな指紋
まずは、クレアのピアス。
右のピアスは検死時に本人についていましたが、
左のピアスはオースタッドのアジトで見つかったので、連行された時に落としたものということが分かります。
クレアが連行された事実があるということは、ラリーがオースタッドに撃たれたからであり、ラリーが殺されたのはダグがメモを送ったからです。
次に、クレアの家中にあるダグの指紋。
用心して(確かビニール手袋つけて)現場視察していたはずなのに、ベタベタなんてことがあるのか。
これは、前のタイムスリップ時に別の世界線のダグがクレアの家にやってきて色々触っていた、という伏線です。ただしFBI側の極秘情報もあるので、ちょっとあとで詳しく後述。
伏線:クレアからATFへの電話・犯人とクレアの車の違い
あとは、上述しましたが、クレアからの電話がかなりキーでした。
冒頭、ある女性からダグに連絡があったよ、という伝言をデブのおじさんから聞くのですが、折り返しても返事がありませんでした。(あの人ペプシ―とかハンバーガーとかアメリカン過ぎやろw)
これは、ダグがクレアをクレア宅に連れて行った際、逆に怪しまれて電話されたときのことだったのです。これもまた、過去の世界線と同じ筋書きを歩いている、という伏線だったんですよね。
また、爆破に使った車も異なっているのが分かります。
なぜなら、タイムスリップ前の爆破では、オースタッドが自分で購入したとされるブレイザーという車で爆破する予定だったのですが、
ラリーが介入してからは、クレアのブロンコという車で爆破を実施しています。
これも、タイムスリップが行われた伏線ですよね。
疑問:冒頭の現場で鳴っていた携帯電話の死体は誰だったのか?
次に気になる疑問について。
まずは、映画冒頭でダグがフェリー現場に来た時、自分の携帯の着信かと思って出てみたら、死体袋の中の携帯が鳴っていた、というシーン。
こちらはいまだに色々な見解があるようです。
よく言われるのは、ひとつ前の世界線の爆死したダグの携帯が鳴っているのではないか、という説。
結論、これは脚本家が否定しているようです。
そもそも、現世界線のダグの携帯はならないのに、過去のダグの携帯だけ鳴るのか、ということになってしまいます。
しかも爆破されたなら携帯も破壊されているのが普通で、これはただのミスリードだったという説が今では有力です。また、誰かがダグに電話してダグが出なかったからならば、その後「さっき電話したのになんで出なかったんだ?」とかセリフがあってもいいですがないですよね。(これがあれば面白かったけどw)
実際はミスリードも考えておらず、ただ事故の悲惨さを伝えたかっただけなのかもしれない、という考察も多いですね。
結論③:冒頭で携帯電話が鳴っていた死体は、ダグではなく、一般人
※ついで、ワニが食べていた死体は誰だったの?という疑問もありますが、これは間違いなくラリーです。ダグだとしたらそもそも腕の色が違いますし、物語の整合性がつかなくなります
徹底考察:謎の無言電話は、誰からの電話だったのか?
次に気になるのは、謎の無言電話です。
これは、最後のタイムスリップ(世界線D)では、【クレアをフェリー現場まで一緒に連れていく】というこれまでと別の行動をとったことで無言電話は確認されませんでした。
確認できたのは映画前半(世界線C)。
この時、電話と留守電は以下の順序でした。
・クレア、ダグを不審に思ってATFに電話
・ベスからの留守電電話
・謎の無言電話
・父親からの留守電電話
ベスからの留守電電話までは、映画後半(世界線D)でも確認されましたが、その後あった謎の無言電話はこの世界線では確認できませんでした。
これは一体誰からの電話だったのか?
そもそもベスや父親だったら留守電を残すはずです。わざわざ無言にしないですよね。
では犯人のオースタッドだったのか?
しかし、少なくともクレアが電話に出ることができなかった、ということは、クレアはオースタッドに拘束されていたか、既にオースタッドによって連れ去られていた可能性が高いです。
そうだとしたら、オースタッドがクレアの家に電話する意味はありませんよね。
残る可能性は、その世界線にいるダグからの折り返し電話。
別の世界(世界線C)からやってきたダグを見て不審に思ってATFに電話したクレアでしたが、その世界(世界線D)にいたダグがクレアに折り返し電話をしてみた。
しかし、返答がないので、そのまま切った、ということです。
これは、論理的にはあっている気がするのですが、そうだとしたら、「ATFのダグです、電話されましたか?」くらいは言う気がするけどなぁ。現に世界線C(映画前半)でダグが折り返し電話したとき、ダグはしっかり名乗っていますからね。わざわざ無言にしなくてもいいですよね。
あとは、オースタッド「クレア、逃げやがって…もしかして家にいたりするのか?」と勘ぐって電話したが、たまたまクレアがシャワーかなにか浴びていた、とか。
オースタッドなら留守電など残さずに無言で切るのも分かりますもんね。
ただここはなんとも分からないです。
分かる方がいたら教えてください(笑)
結論④:謎の無言電話は誰からかけられたものか不明
一番最初、ダグはどのようにスノーホワイトを知ったのか?
続いて、気になるのは、スノーホワイトの存在です。
一回目のタイムスリップ時、ダグはどのようにしてスノーホワイトを知ったのかが気になります。
FBIは、ATFのダグに終始秘密にしています。
その存在を教えるのは、ダグの洞察力がすごいと感じ取ったからでした。
しかし、FBIのプライズワーラ捜査官たちがダグの洞察力がすごいと思えたのは、爆発2時間前のクレアの死体に違和感を覚えて捜査をポンポン進めたからです。
※プライズワーラ捜査官、実はヴァル・キルマーが演じています。老けたなぁ…
クレアの死は、一番最初のタイムスリップ前には存在しない(ラリーがそもそも死んでいない世界線A)と考えられますから、そうなるとダグは一体どこでこの事件に集中したのか?と思えてくるのです。
まぁ、あの推察力なので、クレアやダグの件がなくともどこかで違和感を覚えてFBIに引き寄せられた、といったところでしょうか。少なくとも、一番最初にタイムスリップをした時、まだラリーもクレアも死んでいないはずですから、別の要因でスノーホワイトの存在を知ったことになるでしょう。
FBI側は、既にタイムスリップが行われた世界だと分かっていた?!
上記に付随して、FBI側は、既にタイムスリップが行われた世界だと知っているのか?についても考えました。。
ダグ視点でいえばデジャブで感じることくらいなのであくまで推測ベースですよね。
ただし、FBI側(おそらく上層部のみ)はすでにタイムスリップが行われたことを分かっていたのではないか?という説があります。
なぜなら、クレアの家にあったタオルの血、あそこにダグの血もあるからです。
調べればすぐに分かることなので、「あれ、ダグの血があるってことは、これからあいつ過去に戻るのか?」ってことが分かりますよね。
現実の世界のダグは怪我なんてしてないんですからw
中途半端に「ダグ、お前指紋がベタベタだぞ」とダグに疑念を抱かせているところを踏まえると、
FBI側はダグにタイムウィンドウの存在に気づいてもらって、自分で過去に戻るように誘導していた、とも捉えることができます。
そこまでくると、もうFBI側が世界作ってるやんって感じになりますが笑
仮にFBI側がタイムスリップが行われたことを分かっていなかったとしたら、
タイムウィンドウの存在を知られてほしくないのになぜダグに「ダグ、お前指紋がベタベタだぞ」などと忠告する必要があったのか逆に疑問になりますし、
後で血を調べたときにどうやって隠し通すつもりなのかが分かりません。。。
※トップの権力で握りつぶす予定だったのか、、、!?
よくある疑問:未来ダグと現ダグが会ったらどうなるの?
あとは、よくある問題ですが「仮にダグが生きていたら二人存在することになるが、二人が会ったらどうなるのか?」という疑問。
いずれのタイムスリップも、運よく(笑)ダグは爆破に巻き込まれて死亡しているようですが、仮に生き延びていたら、過去に戻ってきたダグと現世界を生きているダグが遭遇してしまいます。
むむむ!?!?
ただ、仮にダグがダグを殺したところで、親殺しのパラドックスは起きませんので、ただ不思議な事件が勃発するというだけの話で、世界線や時間軸に影響は出ません。
二人いたら二人で「ドッペルゲンガー」的な現象だ、ということになるのか。。。(デジャヴ現象だ、っていうロマンチックな路線に走ったように…)
というより、本人同士が再会しなくても、他の誰かが気になりそうですよね。
「あれ、あの人さっき船の上にいて死んだはずなのに、蘇ってる!」的なことにw
ここは特になにも言及されていないので分かりませんが、あり得るの2パターン。
①同じ世界に同じ人間が生き続けることは運命論的にNGなので、タイムスリップしてから4時間半後に必ずどちらかが死亡するようになっている
②たまたま死んでくれた方が、面倒なことにならないので死ぬようにしている
うーむ、ただしこの映画のルール上あまり運命論的な因果律ではないので、②のような気がしますね笑
徹底考察:犯人オースタッドは、二人のダグを見ているのか?
上記に付随して、最後のタイムスリップ前にオースタッドが見つかって逮捕できた時、ダグとオースタッドは会っています。
この時のオースタッドは、ダグによってアジトに救急車を突っ込まれて1回目のクレア殺害を妨害されています。
車をツッコまれた時にかすかに顔を見られているっぽい&橋の上から爆破を見ていたので、
オースタッドからしたら
「あれ、さっき橋の上で爆破するところ見ていたけど、お前船の上を走ってなかったか?死んでなかったの?」
って思いそうです。うーん、さすがにオースタッドもそこまで見ていなかった、といったところか。
厳密にいえばその世界のダグがどう殺されたかは分かりません(多分爆死)。
少なくともオースタッドが直接殺害したわけではない、ということは分かります。
再会したときに「え、お前は俺が殺したはず!」って驚いていないからですw
しかし、オースタッドが言っていた「(クレアの死については)お前も知っているだろう」については、どういう意味なのか。
一度はアジトに突っ込まれて助けたくせに、家に置いていったところを俺が再び焼き殺してやったんだ、死体をみればお前にも分かるだろ?
っていう意味でしょうか。
時間的にダグの目の前でクレアが焼き殺された、という可能性は低いので、おそらく上記のような意味合いだったと考えられます。
オースタッドが流した涙の意味は?彼もデジャヴ経験していた?
ダグが立ち去る瞬間、なぜかオースタッドが涙を流していました。
これはなぜなのか?
考えられるのは、犯人も「デジャヴ」現象を体験していた、ということです。
別の世界線で、何度も爆破を実施し、その度にダグに止められている記憶があったため、それがうっすら蘇ったのでしょう。
そして、今からダグが過去に戻るのであろうと察したオースタッドは
「ダグはこうやって何度も過去に戻っては爆破される運命なのか…可哀そうな奴だな…」
と彼の定められた運命を思って悲しくなり、泣いていたのではないでしょうか。
そう考えると「お前も知っているだろう」の意味は、「ダグ、お前もデジャヴ経験をしてきっとクレアがどう死んだかは既に知っているだろう」という意味合いであったのかもしれません。
なかなか考察させられるセリフを残してくれたものです。
デリー博士たち、今の世界が消滅することに違和感なし?!
ちなみに、デリー博士がダグを過去に送り込み時、「過去の君に説明しておくよ」とダグに言われています。
デリー博士は、この時、こんな違和感なかったのでしょうか。
「過去が変わったら新しい世界線が分岐するんだよな。。。そうしたら今の俺、消滅しちゃうじゃん!」
そうは思わないのが優秀な科学者ということなのでしょうか。
つまり、分岐した並行世界で自分がいるから、今の世界の自分は消えてもいいや、と思っている、ということでしょうか笑
自分としては「え、今の自分が消えるってこと?なんか嫌だなぁ」って思いますけど、まったく抵抗ない方々。。。
デリーと言えば、ダグを過去に送り込むときに敢えて病院を選んで心肺蘇生させたのはナイスでしたね!
病院の人たちはびっくりしているだろうに、ちゃんと冷静に対応しているところがスゴイw
ちょい残念:領域外のゴーグル&サスペンスが長い
ここからは、ちょっと「ここが足りなかったかなぁ」ポイント。
まずは、領域外のゴーグルについて。
あれを装着してカーチェイスするシーンが一つのみどころみたいになっているんですが、ちょっと盛り上がりに欠けたかなぁと。
片目だけ4日半前の状況を見て、右目で現在の状況を見るっていうのがそもそもこっちは混乱状態なんですよねw ハラハラより「??」状態ですww
現実世界で車が目の前に来ているのに、左目の映像に奪われているうちに真正面から衝突するところとか、「なにしてんねんw」って思ってしまいました。
途中からやったように耳だけ借りてもよかったような。
今ではARやVR系の技術が身近になりましたが、当時は斬新なアイデアだったと思います。
あとは全体的な話ですが、ちょっとハラハラするまでが長い、というのがあります。
もう予告やあらすじだけで「未来と過去を行き来するんだろうな」というのは分かるのですが、最後のタイムスリップまではずっと刑事サスペンスを見ているような感覚。間延びしている気がするんですよね。
ところどころ「これあとで伏線なるよ~」的なものをちりばめてくれているのはありがたいですが、正直そこまで見切れないので、もう少し早くタイムスリップでのハラハラに舵きっても良かったかなぁと。ちょっと2回見てくださいね前提の感じ、もう少しうまくできたんじゃないかなぁって思います。
それ以外は基本的には結構好きなタイプの映画でした!
結論まとめ&『デジャヴ』は物語のルールに基づいていてGood!
タイムスリップの原理自体はどの映画でも「ん?」ってなりますが、まぁそこはフィクション映画なので一応分かれば良いと思っています笑
大事だと思うのは、その映画の中のルールに基づいて話が進んでいるのか?ルールに基づくとどんな考察が可能なのか?という点です。
そういう意味では、映画『デジャヴ』は変なこじつけ感はなく、目立った矛盾はないように感じましたね。ちゃんとした考察ができる、ということはそういうことです。
という事で、以下結論のまとめ。
結論①:ダグは最低2回のタイムスリップを過去に行っている(映画のタイムスリップは3回目)
結論②:ダグはこれまでと別の未来を創ろうと、クレアをフェリーまで連れて行った
結論③:冒頭で携帯電話が鳴っていた死体は、ダグではなく、一般人
結論④:謎の無言電話は誰からかけられたものか不明
『TENET』が登場してからは、難解なハード時空系映画の王座に君臨してしまい、他の映画がエンタメに見えてしまうくらいになりましたね笑
とはいえ、まだまだこういった過去の時空系映画も面白いなと思っています。
同じく、タイムスリップものは以下よりぜひ!
それではまた!
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コメント
すみません、ちょっとよく分からない部分があって、ダグのタイムスリップの最低回数なんですけど、2回じゃないのかな…?と思ってしまいまして…
1回目のタイムスリップが、Aの時間軸(これがベースの時間軸)→Bの時間軸
2回目のタイムスリップが、Bの時間軸→Cの時間軸
なのではないでしょうか…?
Aの時点で、フェリーは爆破され、クレアは殺されて捜査線上に上がってますし、スコープを使ってアジトも分かってて、ピアスから、クレアがここで殺されたことも分かっている状況なので、Bにタイムスリップしたダンは、すぐにアジトにクレアを助けにいけるはず、と思いまして。
他の部分はなるほど!と読ませていただいたのですが、タイムスリップを少なくても3回しているというところだけ、どうしても分からなくて…
教えていただけると嬉しいです。
千尋さん、お返事遅くなりました。お読みいただきありがとうございます!
デジャヴ、面白い映画ですよね。もっと有名になってほしいなって思ってます。
> Aの時点で、フェリーは爆破され、クレアは殺されて捜査線上に上がってますし、スコープを使ってアジトも分かってて
→千尋さんのいう「Aの時点」でクレアが殺されているのはなぜでしょうか?クレアがフェリーで死亡したのは、ダグが過去にメモを送ったからです。そのメモを見たラリーが犯人に殺され、その際に犯人が車を乗り変えたため、クレアは事件に巻き込まれ、死亡しています。つまり、ダグが過去にメモを送らない限り、クレアは死にません。
ということは、「Aの時点」の前にもう一つの時間軸が必要になります。これが映画のタイムスリップが最低3回目の理由です。
以下英語版Wikipediaに図解もありますので、ご参考までに!
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Deja_Vu_Timeline.png