劇場公開無しでアマプラ配信のみのディザスターSF『ムーンフォール』をネタバレ感想・評価で徹底考察&解説!
最後のセリフ「はじめましょうか」の意味は?ラストに向かって急展開!
ひどいという不評が多いのはなぜ?
3部作の予定だったらしいが続編はあるのか?
いざ、SFの世界へ…!
ムーンフォール のネタバレ感想・考察・徹底解説 (Ryo)
さて、本日は2022年公開のSFアクション・ディザスター・スリラー映画『ムーンフォール』をネタバレ徹底考察!
12項目で徹底解説します!!
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- 破壊王エメリッヒ「月が地球に衝突する」トンデモSF
- 超大赤字『ムーンフォール』はなぜ日本で劇場公開されなかった?
- アイデアは「Who Built the Moon?」という本から
- 『ムーンフォール』にNASAも協力!? 月空洞説は本当にある!
- 共に三重苦を味わうブライアンとKCの二人の物語
- 「危難の海」とは?圧巻の地球破壊映像の連続!
- NASAがアポロ11号の時に隠していた衝撃事実:月は空洞だった
- 建造物の正体:実は12億年前の人類がつくった最後の砦だった
- 疑問が沢山。なんで衝突?ってか、AI弱くないか!?
- EMP兵器ZX7で木っ端みじん!(12億年前は作れなかった?)
- 最後のセリフ「はじめましょうか」の意味は?ラストは…
- 続編はある?もともと三部作構想だったらしいが…!?
破壊王エメリッヒ「月が地球に衝突する」トンデモSF
またも「破壊王」がやってくれましたね。
いままで、ゴジラ、エイリアン、気候変動、地殻変動、時に紀元前1万年前という設定までやってきた地球クラッシャーのローランド・エメリッヒが監督です。
なんと今回は「月が地球に衝突」するというトンデモディザスタームービーです!
『GODZILLA』や『インデペンデンスデイ』、『デイ・アフター・トゥモロー』あたりが一番有名でしょう。
娯楽SF映画に振り切った映画や、しっかり気候変動について現実性をもって製作してきた映画は良かったのですが、『2012』や『紀元前1万円』あたりから少し雲行きが怪しくなっている印象です笑
勿論人それぞれの評価ですが、エメリッヒ作品は総じて「あまり(というかほぼ)深く突っ込まない」方が楽しめる傾向にあり、またある意味ゲーム感覚という映像を楽しむ・アトラクションとして楽しむということに重きを置いた方が後悔なく鑑賞できます(
出演はハル・ベリー、パトリック・ウィルソン、ジョン・ブラッドリー。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
ハル・ベリーは『X-MEN』シリーズや『キャットウーマン』、
パトリック・ウィルソンは『死霊館』シリーズや『アクアマン』、
ジョン・ブラッドリーはドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』などで有名です。
超大赤字『ムーンフォール』はなぜ日本で劇場公開されなかった?
今作、見た方の多くがびっくり(?)な感想で、不評が割と多めです。
実際、1億4000万ドルの予算が組まれるという超高額な製作費にも関わらず、興行的大失敗。全世界でも5,900万円しか興行収入がありません(北米地域にいたっては1910万ドルのみ…)。
大赤字です笑
そんな影響もあり、なんと日本では劇場公開されないという悲報。
どう考えてもスクリーンで楽しむやつヤン!って思うのですが、いつまでたっても劇場公開予定とならないのでおかしいかなと思っていたんです。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
そしたら…
まさかのアマプラ限定配信!!!
キノフィルムズが権利を持っているものの、コロナ禍と世界的不評という観点から、おそらくアマゾンに売った方が稼げるという算段だったのでしょう。悲しすぎますね。。。
というこでアメリカでは2月4日公開でしたが、日本ではだいぶ遅れて2022年7月29日にAmazonプライムにて初公開。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
アイデアは「Who Built the Moon?」という本から
様々な方法で地球を鮮やかに破壊する映像で人々を魅了してきたエメリッヒですが、
今回はなんと月を地球に落とすという斬新すぎる発想です。
身近な存在でありながら、詳しいこと聞かれたら確かによくわからない存在ですからね。
これだけ多くのSF作品がある中、新しいアイデアで圧巻な映像をつくることができるのは、やっぱりエメリッヒさまさまであり、なんやかんや好きでもありますねえw
さて、いきなりネタバレですが、結論この作品は
エメリッヒらしいディザスタームービーかと思ったら、ゴリゴリ(陰謀論寄り)のSF作品だった、というオチ。
いきなり作風が変わってしまうので、拍子抜けの方も多かったのではないでしょうか。自分は少なくとも「エメリッヒ、どうしちゃったんだよ!」って叫ばずにはいられませんでしたw
というのも、今回エメリッヒは子どものころに読んだ「Who Built the Moon?」という本を参考にしているらしく、陰謀論者ではないがこういった話もつくってみたいと思っていたらしいです。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
陰謀論的な話ではあるのですが、ストーリーとしては、誰にも相手にされてこなかったオタクが本領発揮する展開や、不仲だった家族が危機を乗り越えて一致団結するというハリウッド的な王道路線なので、細かく突っ込まずに観ればそれなりに楽しめます。
というより、エメリッヒ作品に細かく突っ込んではならない。。。のだ!
『ムーンフォール』にNASAも協力!? 月空洞説は本当にある!
ちなみにNASAは撮影においては協力していますが、
月の陰謀論についてはさすがに肯定しないでしょうね。。。
1969年、地球は人類史上初の月面着陸に成功していますが、
あれから一度もいっていないことから、月にはいろいろ陰謀論があるんですよね。
本当は月には行っていなかったんだ(国旗が揺れていないとか重力がおかしいとか)という説に始まり、
月の空洞説も調べてみるとたくさん記事が出てきます。
実際にJAXAではこんなページも。
月の地下に巨大な空洞を確認 (2017年10月18日)
とはいっても、映画で表現していたような巨大な空洞ではないですけどねw
真相は目で確かめてみないことは、、、
分からないのかも…!?
といったくらいの気持ちでみるのが一番ですな!
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
共に三重苦を味わうブライアンとKCの二人の物語
さて、群像劇スタイルで進む本作ですが、
・ジョー・ファウラー
・ブライアン・ハーパー
・KC・ハウスマン
の3人が主なメインキャラです。
ジョー・ファウラー、ブライアン・ハーパーは、もともと一緒に衛生修理を行っていた宇宙飛行士でしたが、2011年、仲間のマーカスが得体のしれない「群れ(スウォーム)」に襲われてしまいます。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
なんとか地球に戻ったブライアンですが、誰も彼の証言を信用せず(ファウラーも意識喪失していた)、結局NASAから解雇され、妻と離婚、息子ソニーからも嫌われるという、三重苦を食らうというかわいそうな人生。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
そして2021年、月の軌道が変わっていることがわかると、KCの登場です。
彼は陰謀論者で「月は巨大な建造物」という説を信じている自称科学者。
登場時はてっきり脇役かと思っていましたが、おもいっきし主人公級でした。
彼は、宇宙飛行士を夢見てNASAにあこがれていたものの、太っているし、すぐに酔うし、学歴もないという、こちらも三重苦ということで、結局科学者気取りの月オタクになってしまったのです。月が建造物だとされる彼の説も世間から馬鹿にされる始末。
しかし、誰からも見放されてきた彼が、ここで注目を浴びて、世界のヒーローになるというお話だったのです。
(ちょっとだけ『インデペンデンスデイ』の博士と似ている??)
「危難の海」とは?圧巻の地球破壊映像の連続!
そんなKCの主張が現実味を帯びてくるのは、NASAが月の表面「危難の海」にある垂直の穴を調査したとき。
ブライアンがかつてみた黒い物体の「群れ」が襲ってきたのです。
※ちなみに 「危難の海」 は、「危機の海」とも言われており、実際に月の北東半球に位置する月の海の一つです。黒っぽい洪水玄武岩で覆われているらしいです。
これは決してKCの妄想ではなく、実在するものですので一応w
変な触手みたいな形で攻撃してくる映像はなかなかグロテスクですね。
何回も再生するしw
アメリカ映画のクリーチャーものとして「触手」は登場確率90%はあるでしょう(たぶん
ここでNASA調査部隊は全滅。なんちゅうこっちゃ。
さて、ここから月の軌道が変わったことによるエメリッヒ大好き「地球破壊」シーンの連続です。
潮位異常や地震、火山噴火を引き起こすのですが、ここの映像がスゴイスゴイ。
※月が軌道を外れた場合、徐々に周回が楕円になって地球にだんだん近づていくるのは、一応理論上そうなるみたいですよ
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
レベルが桁違いの津波(重力に引き寄せられた海水)がどんどん上空に向かって伸びていく中、発射するスペースシャトル「エンデバー号」のシーン。
そうそうみることができない圧巻のクオリティでした。
また、ソニーが重力に対抗してカーチェイス行うシーンw
もうゲームプレイかよ!っておもうくらいの凄まじい描写でした。
ってか、酸素を奪おうとするおじさんたちとの争いが、「どんだけだよ!」って突っ込まずにはいられませんでした。酸素も大事だけど、まずはまっすぐ前進めよって感じですww
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
ソニーの心情描写はよかったですよね。
父親が世間から見放されていく中、ぐれてしまった息子ソニーですが、今回の一件で父親のことを見直し始めます。
そう考えるとこの映画はKC、ブライアン、ソニーと、それぞれ世間から無視されてきた者たちが手をつなぎ合うという、反骨心あるストーリーでもあるんですよね。
NASAがアポロ11号の時に隠していた衝撃事実:月は空洞だった
NASAの長官代理となっていたファウラーから衝撃の事実が!
なんと月が空洞であることをNASAが隠していたというのです!
なーぬー!?!
アポロ11号が燃料タンクを月面に落とした時、音が空洞のなか(12分でしたっけ)をこだましていたというのです。
ということで、空洞の中にいくためにエンデバー号発射したわけですが、まともに「群れ」と戦っても意味が無いので、EMP兵器ZX7を持っていきます。(名前つよそうww
無事に離陸して月に近づく3人(ブライアン、ファウラー、KC)ですが、ここで「群れ」が有機体と電力の組み合わせに反応することが判明します。
なので、爆弾を起動させるリモコンと有機体である人間が接触していることに反応してしまい、「群れ」を爆破させることに失敗してしまうのです。
ここで「もう月の中に入るしかないぜ!」とのことで、3人は月の穴へ潜入。
そしてここからがオカルトよりのSFになっていきます。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
建造物の正体:実は12億年前の人類がつくった最後の砦だった
建造物の映像は未来志向的というか、規則的で宇宙船の中って感じですごい美しいんですが、なぜか突然建造物に意思が宿ったかのように助けられます。
しかし、この後、群れが一生懸命壁をぶち破ろうとしているのですが、絶対もっと簡単に壊せるでしょ!と思わずにはいられません。
だって、12億年も前に人類を蹴散らした強敵じゃないですか(あ、先にいっちゃった
そう、なんとこの「群れ」の正体は数十億年前の人類が別の星系で完璧な調和のなか暮らしていたときに自我が芽生えて反撃してきたAIだったのです。
なんてこったーー!!!!!!!!
つまり、月は「ノアの箱舟」的な存在で、当時の人類が残した最後の希望だったのです。
そして、何億年も経過していくなか、月は地球の成長を見守っていたわけですが、群れたちもずっと月の場所を探していて、ようやく2021年に発見したということなのです。
疑問が沢山。なんで衝突?ってか、AI弱くないか!?
月も地球もぶっ殺してやる!ということで、月の中にある白色矮星の軌道を不安定にして地球に衝突させようとしたのです。
しかし、疑問。
12億年前に地球人類を破滅させたAIが、そんな攻撃方法しかないのか?と。
むしろ当時より成長しているんだから、なんかの攻撃で一瞬で月も地球も破壊できそうですよね。わざわざ変な小細工して「ぶつける」意味がよくわからないw
さっきあった「壁すら破壊できない」点を見ても、どう考えても何億年も発展してきたAIとは思えないスペック。いったいこれでどうやって最強だった人類を滅ぼしたんだろうか。
現に、人類側があの「壁」はつくっているわけであって、その中で暮らせば生き延びることもできるのでは…
有機体と電気で反応するという設定も活かしていません。
月の中には白色矮星しかないので、どうやって月の中身まで探しに行ったのかよくわかりません。
いっそ、マーカスが実は月の中身を発見してしまって、そこに襲ってきた設定の方が辻褄あうかもですねw
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
EMP兵器ZX7で木っ端みじん!(12億年前は作れなかった?)
そんな経緯も知らずに地球では大統領が核攻撃命令を行いますが、ファウラーの元夫ダグ・デヴィッドソン将軍が「元妻を信じる!」ということで、核発射せず。
(なんかこういうシーン、よくみますよねww)
その判断が功を奏し、最後はKCが自らの身をすててZX7でAIたちを爆破させることに成功。
※よく考えたらZX7くらい12億年前の人類でつくれそうな気がするが…戦争という概念がなくなって兵器開発も終わってしまったといったところでしょうか
てっきり最後はブライアンがしぬのかと思っていたので、あれれ!?って感じでしたが、彼は彼で自ら研究し続けた場所で死ねるので本望というものかもしれません。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
彼の爆破のおかげで、エネルギーを取り戻した月は、元の軌道に復帰し、
地球に戻ったブライアンとファウラーはそれぞれ家族たちと再会するというドラマチック展開ですね。
最後のセリフ「はじめましょうか」の意味は?ラストは…
さて、ラストがとても意味深で話題を呼んでいます。
建造物のAIは、ホログラムみたいになって話しかけてくるのですが、そこでKCの母や猫が出てきて話します。
そして「はじめましょうか」といって映画はエンドロールに。
これの意味は何かというと、おそらく「地球再建」だろうと思われます。
月があるからこそ今の地球は再建できた、というのがKCの説だったので、
おそらくこの月をもって地球を再興させていくつもりなのでしょう。
特に以前の地球人類は完璧な調和を持っていたらしいので、
今戦争や略奪を繰り替えている地球人類のことをよりよくしようと思っているのかもしれません。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
続編はある?もともと三部作構想だったらしいが…!?
あとは単純にこういう謎っぽい言葉をラストに持ってくることで
「あれどういう意味!?」
「続編あるのかな!?」
と思わせるというところもあるでしょう。
ということで久しぶりのエメリッヒぶっこしムービーでしたが、
今回はかなりSF寄りの映画でしたね。
出典:ムーンフォール : 作品情報 – 映画.com
急展開だったとはいえ、なんだか数億年前にこういうことがあった、みたいな話はロマンがあって良いですよね。なんやかんや楽しませてくれるエメリッヒでした。
なんかもともとエメリッヒは三部作構想していたみたいで、続編つくる気はあったみたいですが、これだけ不評だと、その可能性は低いと言えるでしょう。そもそも彼の作品はあまり続編に向かない傾向もありますしね。
皆さんの感想はいかがでしたか?
それではまた!
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コメント
NASAが空洞を隠していたということで、なーぬーとなる分けですが、巷に流布している陰謀論を逆用した物語で、大変楽しめました。
月が返っていくラストのシーンで流石にあり得んだろと驚きましたし、率先してとはいえハウスマンだけが犠牲になる展開は、彼だけ不遇な人生だなあとしみじみしてしまいました。
ど迫力なので映画館でやってほしかったですね。