タイムトラベルといえば!
2002年公開のSF『タイムマシン』をネタバレ感想評価で徹底考察&解説!
ウェルズ原作小説や1959年版との違いは?
80万年後のモーロック・エロイ(イーロイ)、謎の第3種族ウーバーとは?
主人公の動きが不評?解説します!
いざ、SFの世界へ…!
タイムマシン のネタバレ感想・考察・徹底解説 (Ryo)
本日は、2002年公開のSF映画『タイムマシン』をネタバレ徹底考察!
12項目で解説します!
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- 「SFの巨人」H.G.ウェルズの原作を、曾孫が映画化!
- 1959年にも映画化!原作との違いは”核戦争”!?
- 最大の不評ポイント:主人公の目的が途中から変わっている
- 意味不明な発言「未来に答えがある」の意味とは…?
- 未来では月面爆破で移住…VOXシステムが良い味出している!
- 80万年後に飛ぶという異色設定!石板に書いてあった英語とは?
- なぜそんな冷静?帰りたい連呼するはずの主人公
- 悪夢の意味は?「これが自然の掟だ」とあきらめるモーロック
- ウーバーは何者?どうして人類は地下と地上に分かれたのか
- 原作未登場!第3種族がモーロックとエロイの思考を支配?
- なぜウーバーを殺した!?6億年後もモーロック支配は無理w
- ラストの帽子と写真の意味は? 『タイム・マシン』の再映画化も!
「SFの巨人」H.G.ウェルズの原作を、曾孫が映画化!
原作は、SFの父ハーバート・ジョージ・ウェルズの小説『タイムマシン』です。
おそらくこの地球で初めて「タイム・マシン」なるものを思いついた方でしょう。
※浦島太郎とかありますが、「乗り物に乗って旅するタイムトラベル」ではないですからねw
『ドラえもん』よりも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』よりも全然前で、原作はなんと1895年です。100年以上も前なんですよね。
H.G.ウェルズは、ジュール・ヴェルヌとともに「SFの巨人」と呼ばれており、『タイム・マシン』以外にも有名なSF作品があります。『モロー博士の島』(1896年)『透明人間』(1897年)『宇宙戦争』(1898年)など、SFの基礎をつくった方です。『宇宙戦争』はトム・クルーズ主演でスピルバーグ監督が映画化したことでご存じの方も多いと思います。
ちなみに、今回の監督サイモン・ウェルズはH.G.ウェルズの曾孫なんです!
曾孫が映画化しちゃうってスゴイなー!!!
この監督は、アニメーション映画なら関わったことがありましたが、実写映画では初監督でした。その後、『ザ・リング』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズを手掛けています。
1959年にも映画化!原作との違いは”核戦争”!?
原作が非常に有名であることから、1959年にはジョージ・パル監督、ロッド・テイラー主演により『タイム・マシン 80万年後の世界へ』として映画化されました。
原作と主に違うのは、人類が2つに分かれた原因が核戦争の結果という点。
1895年とは異なる世界情勢であることから、こういった変更点が加えられています。
ちなみにジョージ・パル監督は『宇宙戦争』、『月世界征服』、『地球最後の日』も手掛けています。今のSF映画の基盤をつくった方ともいえるかもしれません。
今作の映画の主演はガイ・ピアース。
『メメント』『プロメテウス』『英国王のスピーチ』などに出演していますが、特に『メメント』で記憶障害の主人公を演じたのが強烈に印象に残っています。
また、実は、マーラ役のサマンサ・マンバとケイレン役のオメーロ・マンバは実の姉弟とのこと!!
ちなみに公開は2001年11月の予定でしたが、9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が起こったので延期となりました。未来に行くシーンでニューヨークが壊滅的になっているシーンがあったからですね。
最大の不評ポイント:主人公の目的が途中から変わっている
さて、タイムマシン系映画にはいろいろ種類がありますが、今作は「過去に戻っても未来は変わらない」系らしいです。『ターミネーター』のように、大きな流れは変わらない、みたいな設定ですね。
ただし、この映画がほかのタイムトラベル系と違うのは、圧倒的未来のシーンがひたすら長く、もはや「ファンタジー」映画になり果てている点です。
80万年後ですからね、さすがに現代との接点もなければ、過去との繋がりもほぼ感じられません。別世界に地球人がやってきたような作風です。もしくは、『猿の惑星』みたいな感じになっています。
なので、今風の「タイムマシン系の映画!」という感じは正直ありません。
そこが少しもったいない点でした。
もう一つ、先にこの映画の不評ポイントをあげておくと、それは主人公の目的が「恋人を取り戻す」からいつのまにか「80万年後の未来を守る」になっているからです。
レビューを見るとここへの評価が非常に多いです。
たしかに、序盤エマをなんとか取り戻そうとしているシーンはSF的で面白かったのですが、80万年後の未来になってから、主人公の行動心理がよく分からなくなりました笑
意味不明な発言「未来に答えがある」の意味とは…?
主人公は大学教授のアレクサンダー。
最愛の恋人エマをプロポーズの日に失ってから、なんとか取り戻したいという一心で4年かけてタイムマシンを開発。一度戻って彼女を救うも馬車にひかれて死亡します。
ここで主人公は
「1000回やっても同じだ。過去に答えはない。そうだ、未来に行こう」
というのですが、、、
ちょっとまった!!
まだ1回しかやってないぞw
もっと試してからにすればいいじゃないか笑
そしてよく意味が分からないのが「未来に答えがある」と思っている点。
未来に何の答えがあるのだろう??
未来に行けば、どうやってエマが救われるのか…?
これの答えが分かる方、教えてください笑
ちなみに、原作ではロンドンが舞台ですが、この映画ではニューヨークになっています。。
また、馬車に引かれる寸前の花屋の店員は、『タイム・マシン/80万年後の世界へ』で親友フィルビーを演じていたアラン・ヤングです。
ということで、タイムマシンを使って未来に行くのですが、さすがに80万年ってすごいですよね笑
あれだけなにかしらの動力源を使っているのですが、途中でエネルギー切れしそうです笑
(あの機械の中での時間経過については不明です)
(C)2002 Warner Bros. & Dreamworks, LLC
未来では月面爆破で移住…VOXシステムが良い味出している!
さて、この映画のひとつの見どころポイントは、マシンの外側の風景がどんどん早送りみたいに描かれている点です。これは1959年版にも描かれており、オマージュとも言われていますが、草木が生えたり、ビルができたり、ものすごいスピードで進んでいくシーンはとても面白いです。
これは、『タイタニック』を手がけたデジタル・ドメイン社によるVFXの技術。
このCGシーンだけでも、この映画を一見する価値はありそうです笑
ということで、まずは2030年に降りてみるアレクサンダー。
人類は、月面を爆破することで月への移住を始めています。
ニューヨーク公共図書館では透過型ディスプレイ『VOXシステム』にタイムトラベルの原理を聞いてみますが、不可能と返されてしまいます。
この情報案内装置「ボックス」がなかなか良いキャラをしています。
未来の技術とはいえ、なかなか味のあるキャラですw
ちなみに彼が言った「Live long and prosper(長寿と繁栄を)」は、『スタートレック』のスポックの有名なセリフです。
80万年後に飛ぶという異色設定!石板に書いてあった英語とは?
気になったのですが、未来にあんな大きな機械が街中に表れたら、アレクサンダーが図書館に行っている間に誰か触ったり持ち去ったりしそうじゃないでしょうかw
てっきり誰かに持ってかれてあたふたするシーンが見れるのかと思っちゃいましたw
ちなみに、原作では、建物はアレキサンダーがいなくなっても所有権がある設定で、タイムマシンの着陸地として保護していた設定だったようです。そうすれば、誰にも触られることがないわけですね。
次に降りた2037年では、月が崩壊寸前で地上は大惨事。
慌てて乗り込みますが衝撃を受けたことで気絶し、その間に、、、
80万年後に!!
2037年あたりにいったりきたりするのが普通のタイムトラベル映画だと思いますが、
この映画はここでぶっ飛ぶのが異色すぎますw
80万2701年では、エロイなる種族が暮らしていました。
(エロいわけではありません
最初は言語が分かりませんが、女性マーラは「石の言葉」として理解、会話し始めます。
ちなみに、石板のようなものとして残っていた「One generation passeth away, and another cometh, but the earth abideth forever.(世代が次々と移り変わろうとも地球は永遠である)」は、旧約聖書の「伝道の書」の一節らしいです。
なぜそんな冷静?帰りたい連呼するはずの主人公
この村の形がなんだかファンタジー的というか独創的で面白かったです。
しかし、、
主人公の行動心理がよくわからなくなりますw
普通だったら
「おい、タイムマシンはどこだ!帰らせろ!」
とパニックに陥るはずです。
なぜなら彼は80万年後の未来に興味があってやってきたからではないからです。
ですがなぜか偶然やってきたその未来で、非常に冷静。
なんでやねん!
原作では、主人公は80万年の間に人類に何が起きたのかを探っていきます。
その結果、二つに分裂したことを知るのです。
自然な流れですよね。
ですが、この映画の主人公はとくにそういった理由もなく来ています。
そして、頭の良いモーロックの長に歴史をすべて教えてもらうという展開。
冷静に聞いてうんうん言っている立場じゃないだろうがー!
もっと焦るのが普通やろうがー!!
悪夢の意味は?「これが自然の掟だ」とあきらめるモーロック
さて、ようやくタイムマシンの確認しにいくと、モーロックが襲撃しにきます。
吹き矢を撃たれたら死ぬのかと思ったら、あれは致命傷を与える程度らしく、死ぬわけではなさそう。しかし、大きなやつもいれば、地底から突然でてくるやつもいて、何人ものエロイがさらわれてしまいます。付き添いをしてくれていたマーラも地底へ消えてしまいます。
村の人々は「これが自然の掟だ」として、諦めの様子。
アレクサンダーがこれに反発して「戦おう!」とするところは、
なんとなく『進撃の巨人』っぽいですね笑
ケイレンの案内で、2030年で出会ったVOXシステムが1台だけまだ残っている場所へ移動。モーロックが「東から来た」ということが分かり、棲み処を発見。
どうやら夢にこの棲み処を恐怖として登場させることで、エロイたちをモーロックの棲み処から遠ざけるようにしていたようです。とはいっても、入口、ちょっと分かりやすすぎやしないか!?w
土の中に綺麗に消える技術を持っているんだから、
あんな堂々として入口を作らなくたっていいかと…。
さて、地下へ潜入してからは『インディージョーンズ』のような世界観。
途中で見つかってしまい、白髪のおじいちゃんウーバー・モーロックのもとへ連れていかれます。
ウーバーは何者?どうして人類は地下と地上に分かれたのか
ウーバーが何者なのか?ということはよく分からずに終わりました。
ただ、彼が親切にアレクサンダーに教えたこととしては、
・月の爆破で地上生物がほぼ滅亡し、人類は二つに分かれる
・モーロックは地下に生き延びた人類の末裔
・エロイはモーロックに捕食される立場
・各地で、ウーバーのように特殊能力を持つ個体(第3の種族)が2つの種族を支配
ということ。
原作ではここに補足があります。
それは、地下に生き延びた人類は奴隷のように働いていたので、体力がついたのですが、地上で生きていた人類は裕福に暮らしていたので力がつきません。そこで反撃する力を蓄えた地下人類が地上人類を捕食するようになる、という展開なのです。
しかし、この説明もないので、なぜ地下の人類の方が強いのか映画ではよく分かりません笑
現代風でいえば、資本主義の格差社会を表しているとも言えるでしょう。
原作未登場!第3種族がモーロックとエロイの思考を支配?
彼の発言の中でも、よくわからないのは、ウーバーという第3種族。原作には勿論登場しません。
モーロックとエロイ族、どちらの脳みそも支配しているらしいのですが、どうやってこいつが生まれたのか、何のために思考をコントロールしているのか、さっぱり分かりません。
なぜアレクサンダーが過去からやってきたかも不明ですし、彼がアレクサンダーを自分の目の前まで連れてきた理由も分かりませんw 目的が判然としないです。
「エマが死ななければ、アレクサンダーがタイムマシンを完成させることはない。エマを救えば存在しなくなるタイムマシンで、エマを救えるはずがない」
というタイムパラドックスをどや顔で伝えると、アレクサンダーはこれが自分が求めた答えということに気付きます。
って、そんなこと未来にいかなくても分かるやろ!w
あんな数式たくさんかいて開発したんだから、それくらいの原理分かるのでは。。。
なぜウーバーを殺した!?6億年後もモーロック支配は無理w
ただし、白髪おじさん、ちょっと良いことも言います。
「タイムマシーンは誰もが持っている。過去へは記憶が、未来へは希望が連れて行ってくれる」
なるほど、結局は「思考」でタイムマシンできるということですな。
格好いい表現ではありますが、ウーバーが何者か分からないので、もったいない。。。
そして、ウーバーはアレクサンダーに過去に帰るようにいいますが、この後の主人公の行動がまた不明!
なんと帰ろうとする寸前で、ウーバーをタイムマシンに引き寄せ、タイムマシン外で時間経過攻撃をつかって朽ち果てさせてしまうのです。
ええー!?!?!w
え、えぇええーー!?!!?!
なんで殺したの!?
ウーバー、悪い奴かわからんやないか
アレクサンダーの求めた答えを教えてくれた良い人やん!
なぜウーバーがいない世界の方が良いと思ったのか、まったくもって不明でした。
あと、6億3542万7810年でも、モーロックが支配しているって…そんなのさすがにムリや!!
80万であんな生物的変化があったんだから、6億年もあったらもう別の生物とか出てるし、最悪地球滅んでるんじゃないのか…
ラストの帽子と写真の意味は? 『タイム・マシン』の再映画化も!
アレクサンダーは、マーラを救うと、タイムマシンの暴走エネルギーでモーロックたちを一掃。彼は80万年後の未来で暮らすと決めたのです。
(かつてあった自分の屋敷を訪れるのですが、さすがにそんな場所分からないんじゃ…)
一方、もといた時代では、フィルビーが帽子を投げています。
冒頭で「みんな背の高い帽子を被って個性がない」といって山高帽を馬鹿にしているシーンがありました。あの帽子を投げているのは、おそらくどこか別の世界へ消えたアレクサンダーを思って、「みんなと同じである必要はない」という意思の表れかと思います。
また、家政婦のおばさんが電気を消すシーン。
後ろにかかっている写真は、原作者のH.G.ウェルズ本人の写真なんですよね。
さりげなさすぎる!!
さて、これで映画は終わるわけですが、2018年に再び『タイム・マシン』の映画化の話がありました。ディカプリオ&アンディ・ムスキエティ監督の予定でしたが、その後はどうなったのでしょうか。
ディカプリオ&アンディ・ムスキエティ監督「タイムマシン」を再映画化
また映画化があればぜひ見たいですね!
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