2000年公開の火星SF映画『ミッション・トゥ・マーズ』をネタバレ感想・評価で徹底考察・解説!
酷評のレビューが多いデ・パルマ監督の本作、なぜ不評だったのか?
キャストは地味に有名?
未来の車はいすずのビークロス?ネタバレで徹底考察・解説します!
いざ、SFの世界へ…!
ミッション・トゥ・マーズ のネタバレ感想・考察・徹底解説 (Ryo)
本日は、2000年公開の火星SF映画『ミッション・トゥ・マーズ』を徹底解説!
12項目で考察します!!!
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- 火星ブーム到来?『レッドプラネット』も公開された2000年
- デ・パルマ、追放されるレベル…なぜ酷評の嵐だったのか
- 劣化版『2001年宇宙の旅』?『ムーンフォール』『オデッセイ』も
- “人面岩”やシドニアは本当にある話?人の顔をした岩の真相とは…
- 未来の車は、ISUZUのオープンモデル電気自動車だった?!
- ゲイリー・シニーズ、またしてもバックアップ役!
- 棒立ち状態で逃げないクルー…笑 ミニローバーはソジャーナ?
- 流星塵の衝突により、ティム・ロビンスがまさかの途中退場!
- ルークが突き止めたメッセージの意味は…”DNAモデル”だった!
- 人面岩・染色体・酸素…察しの良い人は真相がほぼ分かるかも!?w
- 地球人の先祖は、火星人だった!究極の展開に拍子抜け?!
- 火星人は、なぜ35億年以上の歴史を予測できていたのか…
火星ブーム到来?『レッドプラネット』も公開された2000年
公開年の2000年あたりといえば、火星のトピックで盛り上がっていた時代。
生命や水があった痕跡や人面岩のことなど、今でもささやかれている逸話など多くの研究が本格にされ始めたころではないでしょうか。
そのような時代背景もあるのか、似たような映画が2000年にもう一つ公開されています。
それが『レッド・プラネット』です。
アメリカの公開日では、
2000年3月10日:ミッション・トゥ・マーズ
2000年11月6日:レッドプラネット
となっています。
本作の『ミッション・トゥ・マーズ』が一足先に公開にこぎ着けた、といったところでしょうか。
監督は96年に伝説的な人気を博した『ミッション:インポッシブル』のブライアン・デ・パルマ。前評判も非常に良かったといいます。
デ・パルマ、追放されるレベル…なぜ酷評の嵐だったのか
しかし、蓋を開けてみると、酷評の嵐。
なんと、ブライアン・デ・パルマはこの作品をほぼ最後に、ハリウッドから追放されています笑
Rotten tomatoでも驚異の26%という数字。
何がそこまで駄作たらしめたのかも考察していきます。
出演者は、そこそこ有名なキャスト。
『フォレスト・ガンプ/一期一会』や『アポロ13』に出演しているゲイリー・シニーズや 『ショーシャンクの空に』や『宇宙戦争』でも出演したティム・ロビンス。
※ゲイリー・シニーズ『アポロ13』に続いてまた宇宙ミッションで外されているというのは、偶然なのかはまり役なのか知りませんが。。。笑
監督は、『ミッション:インポッシブル』の続篇オファーを断って作り上げたというくらい気力を注いでおり、NASAの全面協力も入っています。
実際、宇宙空間や宇宙船内部を忠実に再現しようという意思も感じられますし、火星シーンも科学考証を考えたと思われるシーンが多いといいます。
例えば、最近はよくSF映画で見るようになった、回転式遠心装置や人工重力。
デ・パルマ風のカメラワークも相まって、宇宙船内部の映像はよく出来ています。
もともとはスタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』で登場した、遠心力による人工重力のシーンですが、そのリスペクトがあるのか、よく似たシーンとなっていましたね。
劣化版『2001年宇宙の旅』?『ムーンフォール』『オデッセイ』も
『2001年宇宙の旅』といえば、本作はよくその劣化版みたいな言われ方をします。
前述の宇宙船のつくり方のほか、「人類の起源」みたいなことが最終的なテーマになっているためです。
ただ、この映画が『2001年宇宙の旅』のような映画にならず、不評だらけになってしまったのは、おそらく「テーマが混在しすぎた」点にあるといえるでしょう。
『2001年宇宙の旅』は、冒頭からモノリスが登場して、人類の始まりからなにかしかの現象が起きているのか?という思いで観客も考えています。なので、あのテーマは「拍子抜け」にならないのです。
本作は、突然ラスト20分くらいの間に「実は火星人が先祖でした」みたいな話になるので、「あれれ!?そんな映画だっけ」という反応が多くなってしまったといえるでしょう。
その前までが、なんとなく『アポロ13』や『ゼロ・グラヴィティ』、『オデッセイ』といった、しっかりした宇宙映画の匂いがしていただけにギャップも感じてしまいます。
未知の生命体へのコンタクトや宇宙人との交流を図るものであれば『コンタクト』や『インターステラー』、『未知との遭遇』などがありますが、どうもこれらの作品のような布石もなかったんですよね。
ラストでいきなり『プロメテウス』や『2001年宇宙の旅』みたいなオチになるので、拍子抜けしてしまう方が多かったということだと思います。
こういうSF的なテーマは嫌いではないんですけどね…。
ビジュアルで大きなSF要素がなかったのも原因のひとつかもしれません。
これはちょうど最近公開した映画『ムーンフォール』を見て思いましたが、
いうならば『20年前のムーンフォール』が『ミッション・トゥ・マーズ』ですよねww
さて、エメリッヒは、デ・パルマのようにハリウッドから干されるのだろうか…
“人面岩”やシドニアは本当にある話?人の顔をした岩の真相とは…
映画のかなり序盤で火星の人面岩が登場します。
人によってはこの時点で「はー、なんじゃありゃあ」で落胆しますし、
人によっては「おおっ!?なんかおもろそうやん」となるところ。
その差は、もしかすると「人面岩」の存在を知っている人と知らない人かもしれません。
実はあの人面岩は本当に当時あった(今も?)逸話です。
1976年7月25日、NASAのバイキング1号が撮影した火星表面には、まるで人の顔をしたような岩があったのです。
この画像のおかげで都市伝説や逸話がはやりました。
火星人がいるやら、地球人が火星に建造物をつくったやら、火星人の古代文明やピラミッドがあるやら。
そういうバックボーンがあってこその『ミッション・トゥ・マーズ』だったのですが、あまり知らない方からすると「なんで人の顔なん!?」って感じがします。
おそらくデ・パルマ監督からしたら、当時話題になっている「謎」の答えとして、この映画を用意したのでしょう。その真意はどうであれ、結局不評の嵐になりましたが、個人的には「まったくもってオカルト」というより、ちゃんと当時のブームに乗っかっているという点では及第点だと思います。拍子抜け系映画では、なんの時代背景もないオチのものもありますから、それと比べれば、一応監督の意図がわかるというか…。
ちなみに、サイドニア(シドニア)地域で人面岩が見つかったといいますので、映画で登場しているシドニアもそこから由来していると思われます。
ただ、現在では人面岩は、パレイドリアやシミュラクラ現象といった、人の顔にみえる錯覚だと言われており、実際に「人」の顔をしているとは言いづらいというのが結論でしょう。
ロマンがあって、こういう話も好きですけどねw
未来の車は、ISUZUのオープンモデル電気自動車だった?!
物語は、2020年6月が舞台。
当時2000年ですから、20年後には火星へ有人飛行ができると思っていたのでしょうね。
そう思うと、なんだかちょっと複雑ですが、、w
第一次火星探査計画のクルーたちの送別会が開催されているのですが、このパーティのシーン、『アポロ13』でも同じような光景があったので、アメリカ人は本当にこういうのが好きなんだなと思いますねw
このオープニングシーン、約3分間の長回しなのですが、これもデ・パルマらしい演出といえます。
あと、当時からみた未来の車として、ちょっと見慣れない車が出てくるのですが、よくみると当時からみても未来のものではありませんw
あれ、実は、未発売だったISUZUの電気自動車。
オープンモデルの「いすゞビークロス」だったと思いますが、ちょっとだけのシーンなので、未来の車をつくるまでには至らなかったといったところでしょうか笑
ゲイリー・シニーズ、またしてもバックアップ役!
ルークや他メンバーとは別に、ジムは地球に残るよう。
というのも、同僚でもあり妻でもあるマギーが病死してしまったため、精神的に厳しいと判断して自ら辞退していたのです。
マギーの死因があまり鮮明に描かれないので、なにか伏線なのかと思ったら、普通に病死だったみたいです^^
ということで、ゲイリー・シニーズは再びクルーたちを見送ることになるので、これまたどうも『アポロ13』やんこれ!!と思ってしまいますねw
とはいえ、今回は管制塔に残るわけではなく、世界宇宙ステーションでバックアップすることに。
打ち上げシーン楽しみだなぁ!!
って思っていたら、次のカットであっという間に13ヶ月後。
(お金かかるからってカットしたな!?)
さっそく火星での地質探査シーンになっているのですが、シドニア地区でピラミッドのような突起物を発見。ルークたちが近寄ってレーダー波を照射すると、巨大な竜巻が!!
出典:ミッション・トゥ・マーズ : 作品情報 – 映画.com
棒立ち状態で逃げないクルー…笑 ミニローバーはソジャーナ?
映画『DUNE』で登場したようなサンドワームが形成され、クルーたちに襲い掛かります。
ルーク以外の三人は腕が吹っ飛んだり残虐に死んでしまうのですが、なぜここで火星人が乱暴な真似をしたのかは、ラストで明らかになります。レーダー波が火星人に対しては「拒否」として受け取られてしまったんですね。
とはいえ、なぜずっと岩の中に隠れていたのか(眠っていたのか?)はよくわかりません。
また、どう考えても危険と思われるシーンなので、みんな棒立ちして唖然としているのが、どうも引っかかりますねw
早く逃げろや!!!!!!!!!w
ってこっちがツッコミをいれたくなるくらいみんなぼぅーとしているので、これでよく宇宙飛行士なれるなとも思ってしまいます汗
またここで登場する火星ローバーですが、3人乗りの大きなものがあるようです。
途中、小さなチャチなミニローバー(ソジャーナ?)が出てくるので、人間はまだ簡単に移動できないと思っていましたが、すでに大きめのローバーがあるようです。
ソジャーナらしきミニローバーがあるなら、みんなで棒立ちしてレーダー照射なんかしないで、まずでソジャーナでレーダー波照射したらよかったのでは、、、とか思いますが。
流星塵の衝突により、ティム・ロビンスがまさかの途中退場!
このトラブルを察知した宇宙ステーションでは、第二次火星探査計画として予定されていた宇宙船で救出のミッションをすることを決定。
「マーズ・リカバリー」として向かうことになり、その船長に選ばれたのがウッディ。妻であるテリーのほか、ジムとフィルも同乗します。
ジム、今回はちゃんとメインミッションに入れてよかったな…(
しかし、ミッション開始から173日目。
SIMA(土星探査船)から火星基地の映像を受信して確認したところ、基地や温室は無事の模様。宇宙ステーションから許可もおりたので、着陸することになります。
ちょうど火星軌道上に到着したその頃、流星塵の衝突により宇宙船の一部が破壊!
血や液体が穴に向かっていくシーンはなかなか面白かったですね。
なんとか修復を試みますが、絶望的!
ということで四人はなんとREMO(物資補給モジュール)へ直接移動することに!
しかし、計算と違ってREMOが想定より1kmも先にあったことから、ウッディは自分のワイヤーをREMOにとりつけますが、ブレーキがかからずに投げだされてしまいます。
テリーが助けようするので「どうせ助かるのか」と思っていたところ、
ティム・ロビンスがなんとここで退場!!
しかも最後はテリーを助けるために、自ら宇宙服のヘルメットを脱ぐという自殺行為!
なかなか裏切られる展開で、ハラハラするシーンでしたね。
出典:ミッション・トゥ・マーズ : 作品情報 – 映画.com
ルークが突き止めたメッセージの意味は…”DNAモデル”だった!
ウッディの命と引き換えに火星に無事着陸したジムたち。
基地を確認すると、地球帰還船(ERV)は無事の模様。空気発生装置を修理すれば使えそうということがわかります。
温室では、酸素欠乏症により若干頭がおかしくなりつつあったルークと再会。再登場時、ホラー的な演出があったので、幻影とか宇宙人っぽい感じもしましたが、本物でしたw
ルークはその後、人面岩のことをジムたちに打ち明け、彼らは地球外生命体であるといいます。さらに、ルークは構造物から発信している謎の信号が、DNAモデルであることも突き止めていました。
DNAモデルの構造と酷似しているところを見つけるプロセスはなかなか面白そうでしたので、ここもルークのパートがあっても立派な「宇宙人とのファーストコンタクト」ものになりそうですね(
音が3つのグループで発音されている
↓
3次元構造式に組み直すとDNAの羅列になる
ということ自体、思いつくのになかなか時間を要しそうですからね。
ルークがなんとか生き延びようと思えたのは、この謎があったからでした。
人面岩・染色体・酸素…察しの良い人は真相がほぼ分かるかも!?w
ジムは、このDNAモデルが、宇宙船内でフィルがいじっていたM&Mのチョコのことと重なり、染色体の情報が欠落しているのではと推理。
つまり、欠けた染色体を埋めろ、というテストを地球人に対して発信しているのであり、ルークたちのレーダー波は間違っていたので襲われてしまったというわけです。
ジムの予想通り、その信号を発信すると構造物の入口?のようなものが開きます。
一面真っ白な世界。
なぜか気圧があり、呼吸ができる(酸素がある)。
この時点で察しの良い人は「地球人」と関係するなにかがあることが分かります。
・人面岩 = 地球人と同じ「顔」
・DNA染色体 = DNA情報が地球人と同じ
・酸素がある = 地球人と似た生命体がここにいる?
といったところですね。
背後の壁が開き、そこに踏み入れると、太陽系の映像が現れます。
ここから『ムーンフォール』現象が始まり始まり~!
地球人の先祖は、火星人だった!究極の展開に拍子抜け?!
その映像によると、火星はもともとは地球のような自然あふれる惑星だったのですが、隕石の衝突により死の星に。
火星に住んでいた生命体は宇宙のどこかへ旅立っていきますが、その中には、地球に対して自分たちのDNAを送ったものもいたのです。
つまり、火星にいた生命体は自らの遺伝子を地球に送ることで、地球上で進化を遂げて火星人と似た形態になった、ということです。
ちなみに、この火星人のデザインは、当初キューブリックが描いていた「ジャコメッティの彫像風」という表現に近いものらしいです。ブエナビスタ(現ウォルト・ディズニー・スタジオ)ということもあるので、なんだかアニメチックというかディズニーで出てくるようなキャラクターのような気がするのは気のせいか。
「帰るわよ」というテリーの言葉に対して、「帰る」の本当の意味はここ火星だと納得するジム。ジムはひとり遺跡に残って、宇宙船として旅立ちます。ただし、前述の通り、この流れが唐突過ぎてなかなか意味が分からないという点もあります。
火星人は、なぜ35億年以上の歴史を予測できていたのか…
例えば、この火星人は自らのDNAを地球に残した、といいますが、なぜ1億年も35億年もかかるような形で残したのか。
*35億年前に生命が誕生したというのは一般的な仮説の一つですが
すぐに火星人の形になるDNAをばらまけば良かったのでは、と思うのですが、これには理由があったのでしょうか。当初の地球環境に合うようにした…とか?
仮にそうだとしても、いまの人間(ホモ・サピエンス)が生まれるまですべての歴史を把握できるわけがありません。結果的に、火星人と似た形状になりましたが、ずっと恐竜が君臨する惑星になっていたかもしれない。そのリスクを負ってまで、進化に膨大な時間を要するDNAを送ったのはなぜなのだろうか…。(他の惑星にも送ったから、それぞれで進化することを見込んだ?)
この辺、もう少し補足あったほうがよかったのにな~とか思っちゃいますね。
ジムが「帰る」のとんちを利かせて残るのも、ちょっと謎です。
奥さんが死んでいるから、彼女の分まで夢を叶えようと残ると決意したのかもしれませんが、正直得体のしれない宇宙人です。
ジムのことを「格好いいな!」と思うより「狂っちゃってる…?」という目線で見てしまう方も多いのではないでしょうか。
この拍子抜け感、肩透かし感が、なんともいえず、そのままエンディング。
地球の起源はこうでした~!というのは面白いのですが、
なんだかテーマがぶれたり、最後の説得力が欠けていたりで、
腑に落ちずに終わってしまう映画です。
とはいえ、まぁまぁハラハラもあり、SF要素もあります。
あまり頭を使わずに観るのがちょうどいいかもしれませんね。
それではまた!
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