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【ガタカ】なぜ死んだ?ラストの意味は?ネタバレ感想で考察&解説!

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ネタバレあり

1997年公開のバイオパンク元祖SF『ガタカ(GATTACA)』ネタバレ感想・評価で徹底考察&解説!

ラスト、ジェロームが死んだのはなぜ?
エンドロール後の爪や髪の毛の意味は?
医者はどこで気づいた?
深く考えると面白い!名言の多い元祖「泣けるSF」を徹底考察!

いざ、SFの世界へ…!

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Japan Sci-Fi ソル Ryo

ガタカ のネタバレ感想・考察・徹底解説 (Ryo)

本日は1997年公開のSFバイオパンクF映画『ガタカ』をネタバレ徹底考察!

本日も15項目で徹底的に解説します!!!

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後に結婚するイーサン・ホークとユア・サーマンが共演!

監督はアンドリュー・ニコル

もともとCM監督出身なので、本作が長編としてはデビュー作だったようです。

ちなみに、2004年のスティーヴン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス出演の『ターミナル』では原案・製作総指揮をしています。

出演はイーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ジュード・ロウなど。

本作をきっかけにイーサン・ホークとユマ・サーマンは結婚します。
とはいえ、そのあと離婚しているのですが…

イーサン・ホークといえば、ビフォア』シリーズが有名でしょうか。

また、ユマ・サーマンは、カルト的人気を誇るクエンティン・タランティーノ監督作『パルプ・フィクション』や『キル・ビル』シリーズなどに出演しています。

ちなみに、ユマ・サーマンとサミュエル・L・ジャクソンが、1994年の『パルプ・フィクション』以来、久々に新作ダークコメディで共演するということで、話題になっています。

ジュード・ロウは『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』や『キャプテン・マーベル』に出演しているほか、スピルバーグ監督の『A.I.』にも登場。『A.I.』ではかなり個性的なキャラクター(笑)でしたが、見事に演じ切っていましたね!

最近大盛り上がりの『スター・ウォーズ』シリーズですが、製作が進行中の『Star Wars: Skeleton Crew(原題)』にて、ジュード・ロウが主演を務めることが決まりました。彼も引き続き活躍を期待したいところです!

音楽もこのバイオパンクらしいBGMで印象的なのですが、名作曲家マイケル・ナイマンが担当しています。1997年アカデミー賞のアートディレクションにノミネートもされました。

元祖バイオパンク&泣けるSF!日本アニメにも影響を与えていた!

この映画は、後世に大きな影響を与えた作品です。

それは、「泣けるSF」「バイオパンク」としてほぼ初のSF映画だったからです。

今でこそ、『インターステラー』や『メッセージ』といった映画で、SF展開によってヒューマニズム的な感想を与える作品は多くなりました。ただ、この映画は1997年。まだまだ、SFといえば派手なVFXによるアクションシーンで観客を魅了する映画が主流の時代でした。

ジュラシック・パーク』シリーズ、『フィフス・エレメント』『メン・イン・ブラック』『インデペンデンス・デイ』。いずれもSF映画の王道といった感じですよね。

そんな中、「なんだこれ」「アクションがないじゃないか」「宇宙出てこない…」と思われても仕方ないような映画だったのが今作です。実際、興行的には大赤字。

しかし、後にこの映画によってアクション路線のつよかったSF映画から幅広く展開していくことになるのです。

「サイバーパンク」の元祖がブレードランナーであれば、「バイオパンク」の元祖は間違いなく『ガタカ』でしょう。徐々に人気を得てきた本作は、2011年には、NASAにより「現実的なSF映画」1位に選ばれます。

また、2012年から放送が始まった人気アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』では、「システムが人間の運命を決定する世界」という設定がありますが、これは『ガタカ』から影響を受けています。

遺伝子優性社会はボロボロの社会システムだった

しかし、「バイオパンク」とは何なのか。
どんな点が魅力的だったのか。

それは、一見合理的な「遺伝子優性社会」が、人間社会にとってはボロボロの社会だということを感じさせるからです。

不適正(劣性)と言われる人間は、どれだけ一生懸命に頑張っても、適正(優性)の人間には勝てません。なので、夢を諦めて生きることになります。常に適正の人間と比較される人生。本当は成し遂げたい夢があってもチャレンジすることができない。これは社会システムの「犠牲者」といえるでしょう。

では、適正の人間が勝ちゲーの人生なのか。

この映画の素晴らしいところは、実はそうではないことを伝えている点です。

適正な人間には、周囲から相当な期待とプレッシャーが向けられます。優秀であるからには、1位であろうということです。しかし、その期待に応えられなくなった時、彼らは生きる存在意義を失ってしまうのです。死や困難と向き合ってこなかった分、余計にその落差は激しいものになります。

そうして周囲の期待から逃げていくうちに、彼らもまた本当に自分が心の底から送りたい人生を送れていない原因が社会システムにあると気付きます。優秀であるはずなので優秀ではないと断定された彼らもまた、「犠牲者」といえるでしょう。

この映画では、互いに「社会の犠牲者」となったヴィンセントとジェロームが、互いの人生を入れ替えることで、それぞれの夢を叶えるという作品です。

一見、『君の名は。』とか『フェイスオフ』みたいなSF的な映画を連想しますが、全然そんな作風ではなく、遺伝子優性社会のシステムによって運命が決められてしまった二人が、それぞれ自身の運命を切り拓いていくという物語なのです。

ガタカ(Gattaca)ってどういう意味?DNAの根本要素?

「Gattaca」と表示されて始まる本作ですが、そもそもこの原題はどういう意味なのでしょうか。

強調されているGとAとTとCは、DNAの基本塩基である

guanine(グアニン)、
adenine(アデニン)、
thymine(チミン)、
cytosine(シトシン)

の頭文字なんですね。

とことん遺伝子のことをメッセージの主軸にしていることが分かりますね。
(ガタカってたった三文字なんですがたまに名前間違えそうになるの自分だけだろうかw)

ヒトは、細胞の核の中に染色体があり、それはアデニン、チミン、グアニン、シトシンの4種類の部品でできています。つまり、この4つは人間の体の根本要素なわけです。

また、映画冒頭では

「神が曲げたものを誰が直し得よう?」(伝道の書)

自然は人間の挑戦を望んでいる」(ウィラード・ゲイリン)

と表示されますが、これはまるで優性遺伝子と劣性遺伝子の対立のようにも見えます。

前者は、神が以前の社会から曲げた遺伝子優性社会を、誰が変える事ができるだろう?という意味である一方、後者は、そんな運命が決まった中でも自然社会では挑戦を待っている、という意味でもあるわけですね。なかなか興味深い哲学を提示して開幕するのです。

適正者と不適正者が生きる世界。推定寿命まで分かる…

近未来の設定の作品ですが、遺伝子優性社会とは、まず人工授精と遺伝子操作という2パターンによって産まれることになっています。遺伝子操作されて誕生した方が「適正者」であり、自然妊娠で産まれた方が「不適正者」というわけです。
(自分の名前がInvalidって表示されるって悲しすぎる…汗)

映画冒頭で描かれている面白いシーンのひとつに、産まれた直後にいろいろな情報が分かることがあります。推定寿命や難病リスクなどが分かるのです。

中には「ワカハゲ」とかいうのもありましたw

若いうちにはげるという意味だと思いますが、なんちゅう診断までするんや…

ヴィンセントはその「不適正者」の一人です。生まれつき虚弱体質で、推定寿命が30.2歳だった彼を持った両親は、「適性者」を誕生させることにします。

それが弟のアントン(ローレン・ディーン)であり、ヴィンセントは彼との能力の差を感じる日々となりました。

同じ兄弟でありながら、こうして圧倒的ハンデを背負って生きるヴィンセントの苦しさが冒頭でよく感じられます。スピルバーグの『A.I.』にも似たものがありますが、テクノロジーによって両親から愛情を受け取ったり、捨てられたりする物語は、心に響くものがありますよね。

遠泳勝負!適正者の弟アントンに勝てたのは「死への受容度」

そんなヴィンセントでも一度だけ弟に勝つことができました。それは、遠泳勝負です。これがきっかけで、「適性者にも勝てる!」と自信を持ったヴィンセントは宇宙飛行士を目指すことになります。

しかし、なんで弟に勝つことができたのか。

それは、能力の差というより、「死への受容度」の差といえるでしょう。

アントンはもっと泳ぐこともできましたが、あれ以上進むと危ない、引き返せなくなる、と感じており心のどこかで恐怖と戦っていました。

しかし、ヴィンセントは、岸に戻ることなど考えず、ただただ前に進み続けました。彼は、後先をあまり考えずに勝つことだけに全力を注ぎ、死ぬことを弟より受容していたといえるのではないでしょうか。その差が、不適正者に勝利をもたらしたのです。

宇宙飛行士になりたいものの、両親からは真っ向から否定され、勿論適性者よりも優位に立つことなどできません。宇宙局「ガタカ」で掃除しているシーンなんかも切ないですよね。そこでヴィンセントは、DNAブローカー(トニー・シャルーブ)に接触します。DNAブローカーは、何か事故などに遭ったエリートの遺伝子を高値で売っていたのです。実際に遺伝子優性社会になったらこういうこと起きるでしょうね…

銀メダルで自殺未遂のジェローム・土星探査に選ばれたヴィンセント

ヴィンセントが出会ったのは、事故で脚の自由を失い車椅子生活の元水泳選手ジェローム・モロー(ジュード・ロウ)でした。

これにより、二人の入れ替えが始まり、ヴィンセントはジェローム(ユージーン)になりすますことで、「ガタカ」の局員になることができました。身長をあわせるために足まで切断して伸ばせるというのはエグイですね。。。また、毎日体の垢をこすり落としたり、抜け毛を処分したりすることで、生体偽装をバレないように暮らし始めます。結構大変な生活です汗

ジェロームが事故に遭った理由、それは自殺しようとして車に跳ねられたからでした。「適正者」でありながら銀メダル(=2位)だったことに絶望したのです。遺伝子が優性だからといって、順風満帆というわけではなく、彼もまたこのシステムに振り回された犠牲者の一人でした。

70年に一度、7日間しか打ち上げのチャンスがない、念願のタイタン探査船の宇宙飛行士に選ばれ、ヴィンセントは夢まであと一歩のところになったある日、ヴィンセントの正体を見破りかけた上司が何者かによって殺されました。

事件現場の近くからは、「不適正者」ヴィンセントのまつ毛が発見され、ヴィンセントはなんとか自分の正体を隠そうとします。この辺からサスペンス要素がメインになりますが、どうやって逃げ切るのか、この攻防がなかなか面白いですよね。

殺人犯は局長!?その動機は?実はヴィンセントのこと知ってた?

結局被害者の眼球から唾液が見つかり、犯人は局長のジョセフ(ゴア・ヴィダル)だったことが分かるのですが、これ、真相は結構意見が分かれるんですよね。

局長は、「70年に一度のタイタンへの宇宙飛行のチャンスを潰してしまいかねない」と思って殺したと言っています。被害者が土星探査に反対していたこと、それが動機だと言っています。

ただし、自分は、こういう筋書きもあり得ると思っていて、それは2パターンです。

①殺人の理由は、「被害者がヴィンセントの正体を知った」ことに局長が気付き、これが公になると、土星探査が中止になるから

②本当は、ヴィンセントが殺したが、途中で気づいたので、自分が身代わりになった

どちらもあり得ると思います。

途中捜査のシーンでヴィンセントの顔が出たときに「ほう」とか言っていたので、そこでなにか気付いたのではないでしょうか。

被害者の眼球の唾液も、普通に会話していればついてしまうものです。
これで殺人が決定してしまうのもまた、この社会の歪み、そんなストーリーも考えられるなと思います。

アイリーン×ヴィンセント:心不全があっても夢をつかみ取る姿

ガタカには、ヴィンセントの正体を知ってしまった人がいました。

1人目は、同じガタカ局員の適正者アイリーン・カッシーニ(ユマ・サーマン)です。ヴィンセントは彼女とデートを重ねていくうちに自分の正体を打ち明け、また、アイリーンも心臓に問題があり短い寿命の持ち主ということを知ります。

遺伝子情報がすべての社会なんておかしい、という会話は考えさせられるところでした。

そして、ヴィンセントは「不適正者でもなんでも好きなように呼べよ、だが殺人犯じゃない」と強く主張します。

アイリーンは、心不全の恐れがあることから、宇宙へ行くことを断念しますが、「適正者」であることが優位ではないことを、彼女自身感じたのでしょう。だからこそ、ハンデがあっても夢に向かって進んでいくヴィンセントを応援することができたのでしょう。

レイマー医師×ヴィンセント:宇宙飛行士を目指す不適正者の息子

ヴィンセントの正体に気づいていながら彼の夢の挑戦を応援していたもう一人は、レイマー医師(ザンダー・バークレー)です。出発当日の朝、直前の抜き打ちで生体IDの提出を要求され、諦めかけますが、検査官のレイマー医師は、ヴィンセントの通過を承認します。

実は、レイマー医師の息子も、宇宙飛行士になりたかったが遺伝子に問題がある不適合者だったのです。同じ不適正者でありながら宇宙飛行士への夢を実現させたヴィンセントに大きな拍手を送っていたのです。

「私の子供は、君を英雄と思っているよ」

レイマー医師のこの言葉にすべてが詰まっているといえるでしょう。

しかし、レイマー医師はどこでヴィンセントの正体に気づいたのでしょうか?

それはトイレで用を足すときです。

左利きであれば左で用を足すはずなのに、ヴィンセントは右手だったのです。そんな細かいところまで見ていたのかよ!という感じですが、こんなところに伏線を張っていたとは!

そして、よく考えると、冒頭でレイマーが出ています。

ヴィンセントの両親に対して「適正」「不適正」の話をしているシーンがありますが、あれはレイマーだと思います。

捜査官とヴィンセント、実は一度もまともに会ってなかった!?

ヴィンセントの正体を知っていた3人目は、弟のアントンです。

これもラストで分かる真相の一つでよくできているなぁと思うのですが、ヴィンセントを追っていた捜査官は弟だったんですよね。

顔みれば分かるじゃん!と思いますが、実は、一度もまともに会っていません。

なーぬぅーーー!!!!
そんな小細工が作品全体にあったとは!!!!!!!

すっかりどこかで対面しているような気分になっていましたが、一度も顔を合わせていないところが味噌なんですよね。

※ジェロームの家ですり替わるところはハラハラする展開でしたが、「なりすましジェローム(ID認証の時にでる顔)と顔違うじゃん!」という気はしますが、いちいち覚えていないというところでしょうか。

弟アントン×ヴィンセント: 身体と心理両面の勝負が人生を決める

アントンは兄を匿おうとしますが、ヴィンセントがそれを断るので、遠泳勝負で諦めさせようとします。しかし、ここで勝利したのは、ヴィンセントでした。

「何ができて、何ができないか決めるな」

そう言って彼は土星探査へ挑みます。

「どこまで良く」といったことを言っていますが、これは「遠泳」と「宇宙飛行」を重ね合わせているのかもしれません。遠泳では死や恐怖を恐れずに突き進むヴィンセント。宇宙飛行でも、寿命や不適正というハンデを恐れずに突き進むのです。

「水泳」という観点では、ジェロームが無しえなかった1位を、ここで代わりにもぎ取ったぞ、という意味もあるかもしれません。

こうして考えると、身近に3人も正体を知っていて隠していた人がいるわけです。これこそ、結局遺伝子ではなく人間性や信念が人に響くという証明ではないでしょうか。皮肉なような気もしますね。

アントンに至っては、実際に不適正者である弟に勝負で負けています。
ヴィンセントがメンタルブロックのようなものを取り払ったからこそ勝てたという解釈も可能ですが、アントン目線では「遺伝子で(人生の)勝負が決まるなんてありえない」と確信した瞬間でもあったでしょう。

なぜユージーンはラストで死んだのか?その答えは…

さて、それではいよいよラストシーンです。

ヴィンセントを乗せたロケットが打ち上げられるころ、ジェロームは自宅の焼却炉に入り、銀メダルを首にかけて扉をロックすると、自分の体を燃やしていきます。彼は自殺を選んだのです。

なぜユージーンは死んだのでしょうか。

ネットでも様々なレビューが飛び交っており、この映画の一番の考察ポイントはここかもしれません。

結論、自分は「生きる意味がなくなってしまった」というところだと思います。

ジェロームは、金メダルを取れなかった時に自殺をしようとしていて、その時から「生きる意味」はなくなっていました。

しかし、ヴィンセントと出会ってからは、いつしか彼の夢が自分の夢にもなっており、生きる意味が見つかったのです。「体を貸す代わりに夢をもらった」と言っているのがすべてを物語っています。

この映画は、ヴィンセント視点で物語が進んでいるので、ジェロームがどう思っているかまで深堀されていません。加えて、ジェロームがあまり表情に出すタイプではないので、本当はどう思っているのか分からないところもあるのですが、彼自身は、自分の力のおかげで一人の「犠牲者」を宇宙飛行士にすることができることに、生きる意味を見出していたのです。

その夢がかなったとき、ジェロームは生きていく意味を失いました。

だからこそ、最後、死を選んだのでしょう。

一生分のDNAも保存しているので、ヴィンセントが帰ってきても困ることはありません。これが彼なりの「死」だったのです。

ラストの爪や髪の毛…適正者は自殺し、不適正者が生存を考える

ヴィンセント視点ではどうでしょうか。

ラスト、ジェロームが用意した遺伝子サンプルを「自分の行く先では必要ない」と断言します。これは、ヴィンセントが遠泳の時のように、後先のことを考えていないことがわかります。それは、彼は不適正者であることから、推定寿命が30.2歳と決まっているのもあります。死ぬことがほぼ決まっているからこその発言だったといえるでしょう。

アントンが見送ってくれたものの、いつ正体が発覚するのか分からないという焦燥感もあると思いますし、宇宙に行くことが夢だったのでそれが叶えれば死んでもよいとも思っていたでしょう。

ただし、宇宙に出てからジェロームの遺髪を見て、「故郷に帰るのかもしれない」とも呟きます。これは、本当は宇宙で死んでもよいと思っていたところ、ジェロームのことを思い出して、地球にまた帰るのもいいかもしれない、と思っているという意味でしょう。

二人とも死への覚悟はありますが、結局適性者が早く死に、不適合者がまだ生きられるかも、というエンディングになっていることから、この映画は「遺伝子優性社会」においても不適合者は幸せに送れるかも知れないことを示唆しているのでしょう。

また、映画の冒頭もエンドロール後も、爪や髪の毛が落ちるシーンがありますが、それこそ「不適合者でも生きる」「不適正者でも夢を叶える」を表すなによりの映像ともいえるでしょう。

“ユージーン”や”ヴィンセント”の意味にも、二人の姿が現れていた…

ちなみに、ジェロームは自分をユージーンと呼んでほしいといいますが、ギリシャ語で

euは「良い」
geneは「生まれ」

という意味なので、「良い遺伝子」という意味。
優生学もeugenicsといいます。

そして、ヴィンセントは「征服する」「克服する」という意味。

良い遺伝子と克服。

まさに二人のことを示した言葉ですよね。
親も、当初はヴィンセントにいろいろ克服してもらいたいと思ったのではないでしょうか。

※余談ですが、ソフト版では、アインシュタインやリンカーンといった偉人の遺伝子には欠陥があったというシーンもあります。

ということで、以上、バイオパンクの元祖『ガタカ』でした。

考察しがいのあるSF映画という観点でも、原点の映画だと思います。

皆さんは「遺伝子優性社会」は合理的な社会だと思われますか?

それではまた!

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コメント

  1. burminsel より:

    個人的に好きな映画のひとつです。紹介ありがとうございます。

    現実の世界でも出生前診断とか、精度の高い生体認証とか、世の中がじわじわとガタカ化していくような気がしてちょっと怖いです。

    科学技術がどんなに高度化しても、ヴィンセントのように本来的な人間性を強く持っていける世の中であって欲しいと思います。

    高校生になった長男にも観せてあげたいです。

    • Ryooo より:

      コメントありがとうございます!
      人間がどんな時代でも直向きに生きるべきことが分かる、良い映画ですよね。

      「世の中がじわじわとガタカ化」、今を捉えた的確な表現ですね!
      息子さんも気に入るといいですね!!